2023年3月11日土曜日

【第752号】政府の思う原発事故の教訓とは?

「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★


今日は3月11日です。

東日本大震災と福島第一原発事故から12年。

今年がこれまでと大きく違うところは、

政府が原発推進を、まっこうから掲げてきたことでしょう。


彼らは、「原発事故の教訓を踏まえて」と言いますが、

私が思うに、彼らの得た教訓は、

原発が重大事故を起こしても、国に責任はない。

放射能で健康被害などない。

住民保護などの対策せずとも、住民は住み続けて被ばくすれば良い

ではないでしょうか?



「被災者によりそう」などは、きれい事を言ってるだけと、

政府、行政、司法の行動が示していると思います。



■大雪時の原発事故避難・5キロ圏「屋内退避も」柏崎市長、刈羽村長

住民被ばくの恐れ 新潟日報 2023/3/3

https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/183375


5キロ圏でも「屋内退避」・・・。

以前、若狭湾の原子力事故に備えるよう、

安定ヨウ素剤の事前配布を兵庫県に申し入れにいったことがありますが、

そのときも、基本的には「屋内退避」だと県の担当者は言って、

検討してくれませんでした。



昨日の判決です。

■原発事故、国の責任認めず 仙台高裁判決 最高裁判決に沿った判断に

朝日新聞DIGITAL 2023/3/10

https://www.asahi.com/articles/ASR387FQ0R2TUGTB005.html



「国の責任認めず」・・・

昨年最高裁が出した何の説得力もない判決にそって出された、今回の高裁判決。

これが今後の規定になるようです。



原発事故により、家も土地も高濃度に汚染され、

ご自身も被ばくされるという、とてつもなく過酷な経験をされ、

今も政府の一方的な決定に翻弄され続いている原発事故被害者の声をご紹介します。

(現在、兵庫県にお住まいなので、私も何度も直接お話をうかがいました。)

        ↓

■国は本当に危ない時には見捨てる─ 菅野みずえさん

グリーンピースジャパン 2023/3/9

https://www.greenpeace.org/japan/campaigns/story/2023/03/09/62029/




私たちも、なすがままにされている義務はありません。

「国は責任を取るつもりはない、国民も国土も守るつもりはない」を教訓に、

動いていきましょう。


政府の決定に納得していない人が大多数です。

原発推進を止め、原発をなくすために、

声をあげていきましょう!


まずは選挙で、地方議会、国会や、政府から

保身や政治献金のために動くような人たちを追い出すことから。



■原発60年超運転に71%反対 全国世論調査 

「政府は十分説明しているとは思わない」92%

西日本新聞 2023/3/5 

https://www.nishinippon.co.jp/item/o/1062359/

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★




++ 今週の気になるニュース  ++


■原発安全対策費、6兆円超

共同通信 2023/3/10

https://jp.reuters.com/article/idJP2023030901001233

再稼働など12年前にあきらめていたら、6兆円もの安全対策費は必要なく、

再エネという成長産業に使えたのに。今後もどんどんこの費用は増えていきます。

この1年だけでも、これだけの費用が増えたという具体例。

     ↓

「今回、東北電力女川原発2号機(宮城県)は2300億円、中国電力島根原発は800億円増えた。女川2号機と島根2号機は原子力規制委員会の審査に合格し、地元同意を既に得て再稼働に必要な工事を進めている。」


1989年運転開始の島根原発2号機。

住民の皆さんは、運転差し止めのために、立ち上がられました。

        ↓

■ 島根原発2号機の差し止め求める 初の仮処分申請

神戸新聞NEXT 2023/3/10

https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202303/0016126934.shtml

「島根原発周辺を走る断層の地震動の影響や、

火山の噴火など自然災害リスクを適切に考慮しておらず、

住民の避難計画も実効性が乏しいと主張している。」


応援します!



++ 今週の国会 ++

今週も、国会視聴で多くの事を学びました。

立憲の水岡議員は、原子力船「むつ」が放射能漏れを起こしたときに、

職員が決死の覚悟でおにぎりで塞ぐ!という応急措置しかなかったことを語られ、驚きました。

また、共産党の山添議員は、米国製兵器・役務の購入額が、日本は世界で常にトップ3入りしており、

台湾有事のシミュレーションで話題になったCSISのスポンサーは、

名だたる米軍需産業と、日本の外務省!と曝露!

政府側の答弁は、ほとんど同じ事しか言わないのでつまらないですが、

野党の皆さんの質問は、ほんとうに勉強になります。


そして、今週も動画紹介は、山本太郎議員の環境委員会での質疑です。

原子力規制委員長の山中氏に、つぎつぎと問題の核心を問い、

その規制とは名ばかりの原子力推進のためとしか思えない所行を追求。

この国は、また原発を規制する力がなくなろうとしている。

これを許せば、再び原発事故が起きる。それを止めるための山本太郎議員の気迫。

動画の10分ごろから、山本太郎議員の質疑です。

      ↓

■山本太郎の国会質問!参議院・環境委員会 (2023年3月9日 )

https://www.youtube.com/watch?v=dFBRzyY5QoA




++ イベント紹介 ++


☆「原発の町を追われて・十年」上映会&堀切さとみ監督トーク

日時:2023年3月26日(日)14:00~16:00 (開場 13:30)

会場:神戸市 中央区文化センター 1001会議室

アクセス:JR・阪急・阪神・市営地下鉄山手線三宮駅から徒歩6分 神戸市役所西側 

     https://www.kobe-bunka.jp/facilities/chuo/

参加費:500円

定員:50名(当日先着順)※必ずマスク着用をお願いします。


東京電力福島第一原発事故から12年が過ぎました。

岸田政権はGX(グリーントランスフォーメーション)というカタカナを持ち出してまで、原発回帰にひた走っているようです。

運転時に二酸化炭素は排出せずとも、死の灰を生み出す原発。

その重大事故がもたらす過酷な現実を、ドキュメンタリーと監督のお話から見つめます。

*堀切監督は、オンラインでのご登壇となります


問い合わせ:sayogenkobe-staff★mlist.ne.jp  (★を@に)

主 催:さよなら原発神戸アクション https://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-250.html

FBイベントページ: https://www.facebook.com/events/1312960432882887/    

☆メンバーによる福島のミニ写真展も同時開催☆



☆老朽原発うごかすな! 関電包囲大集会 

日時: 2023年 3月21日 13:00

場所: 関電本店前(地下鉄肥後橋駅 / 京阪中之島線渡辺橋駅)

概要:

 ・集会13:00~14:30

 ・終了後、歩いて西梅田公園まで移動(関電本店を北へ500 m)

 ・西梅田公園からデモスタート(梅田まで75分程度)

 ・解散16:00すぎ

主催: 老朽原発うごかすな!実行委員会

詳細:https://blog.goo.ne.jp/takahamakarakanden/e/1910fc13a4b353554efba458835edf40




++ オススメの動画 ++


☆映画「太陽の蓋」がYouTubeで無料公開

12年前の福島原発事故がどれほど深刻なものであったか・・・

その一端を伝える劇映画です。

■映画「太陽の蓋」90分日本語字幕版

https://youtu.be/sOxA2jy3P4o

■映画「太陽の蓋」130分日本語字幕版

https://youtu.be/GT13YBWAz_o



☆事故時に大量に放出された放射性物質・・・

そのゆくえは、あなたの肺かもしれません。

3年前に主催した学習会の動画です。

■セシウムボールのゆくえ 郷地秀夫 医師

https://www.youtube.com/watch?v=uQJ4Ne9UjMA

拙ブログにもまとめてあります。

http://flowersandbombs.blogspot.com/2019/06/



++ 英語のブログを更新しました ++


水瓶の水流し込め観世音

崩壊熱に燃ゆるウランへ


12年前の3月の短歌を英語のブログに掲載しました。

手の付けようもない原発事故、東日本が放射能汚染で壊滅か・・・との不安の中、

祈るしかなかった。

https://tankaagainstwar.blogspot.com/2023/03/



++ ++ ++ ++

 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

++ ++ ++ ++



 東日本大震災から12年。命を落とされた方たちへの哀悼とともに、

  今なお苦しんでいらっしゃる方のために、祈りたいと思います。


♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓

https://www.mag2.com/m/0000273399.html