2024年9月7日土曜日

【第830号】神戸市会へ陳情書を提出しました

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

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今週水曜日の9月4日に、

神戸市会へPFAS汚染源の究明と撤去などを求める陳情書を

7月から集め始めた2237筆の署名を添えて、

PFAS汚染と健康を考える兵庫連絡会として、提出しました。


共同代表は私も含めて、このような陳情は始めての女性ばかり4名。

陳情を受け付ける市会事務局の職員さんにいろいろ教えてもらいながら、

修正したり、判子をきれいに押せなかったり、

思ったより時間がかかって、

次に予定されていた神戸市政記者クラブでの記者会見にも

4人で走っていくというバタバタぶり。


それでも、記者さんたちはじっくり私たちの陳情理由を聞いてくださいました。


1時間みっちり話ましたが、

昨年12月に国際的には、PFASの一種のPFOAが

ダイオキシンやアスベストと同じ「発がん性がある」に分類されたこと、


4月にアメリカでは、水道水の規制値をPFOSとPFOAそれぞれ4ng/Lにしたのに、

日本の内閣府食品安全委員会は、水に換算するとPFOSとPFOAそれぞれ50ng/Lに相当するような非常に緩い評価書を出したこと(現在の暫定目標値はPFOSとPFOA合計で50ng/L)、


国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会も、

日本政府に対して、水道水に含まれるPFASについて

最新の科学的証拠に基づいた目標値の設定を勧告しており、

企業の利益を人権より優先していては、

世界のサプライチェーンで生き残れないとも作業部会は述べていること


などを説明し、PFAS汚染源を突き止め、撤去することの必要性を訴えました。


そして、3日、4日、6日と、この陳情を審議する委員会の議員のみなさまにも

同様の陳情理由を説明しました。

熱心にメモを取りながら聞いてくださる議員さんも多く、

署名を託してくださったみなさまの懸念が少しでも伝わって、

神戸市会から、神戸市政を

より一層のPFAS問題解決に向けて動かすきっかけになればと願います。


この陳情が審議されるのはおそらく再来週。

来週も、議員の方々への陳情内容と理由の説明を続けます。



= 関連ニュース =


■「PFAS」汚染源の究明を 神戸市の市民グループ、市会に陳情書

神戸新聞 2024/9/4

https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202409/0018081942.shtml


■血中PFAS、検査住民の半数が米指針値超え 兵庫・明石の市民団体

朝日新聞DIGITAL大久保直樹2024年9月4日

https://www.asahi.com/articles/ASS9346T2S93PIHB00BM.html

      ↑

9月3日は明石に行って、こちらの記者会見のお手伝いをしてきました。

とても深刻な検査結果で、その汚染源が神戸市西区だと思うと、

神戸市民として、ほんとうに心苦しいです。

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++ オススメの記事 ++


よくまとまっていて、最後の提言も的確な記事です。

■全国でPFASの検出相次ぎ、政府が対応策 「水の安全確保」へ実態把握と対策急務

Science Portal 2024/9/6

https://news.yahoo.co.jp/articles/bcddbe7ca576006b7ae0943c9aad3bee232e141e


「米政府はバイデン政権になってからPFASの規制強化を柱に水質環境対策に力を入れ、巨額の予算措置を講じてきた。PFAS汚染に対するこうした積極政策の背景には、健康影響・被害との因果関係が詳しく立証されるのを待つことなく、被害が拡大する前に適切な対策を講じる「予防原則」の考え方がある。1990年ごろから米国や欧州で取り入れてきた概念だ。


日本の政府にも予防原則の尊重が求められる。有害物質対策を主に担う環境省だけでなく、内閣府や厚生労働、農林水産、国土交通など関連する省庁が協力し、政府一体となって取り組む必要がある。そして「安心・安全な水」を確保するために地域住民の安全・安心を担う自治体と緊密に連携することが大切だ。」




++ 今週の気になるニュース  ++


■実は絞り込まれていた千葉、神奈川の「汚染源」

…自治体研究所のPFAS調査はなぜ黙殺されたのか

Slow News 2024/9/4

https://news.yahoo.co.jp/articles/dc66dd2841ff27eb73290cf6aba5bd6c2892414b

「当初は、汚染源の可能性の高い場所を調べさせたものの、実際に汚染源が特定されて、原因者が汚染除去や賠償などを求められる事態が相次げば、環境省が後始末を押しつけられることになる。深刻な汚染が全国各地で明らかになるにつれ、そうした事態は避けたい、との思いに変わってきたのです」

      ↑

なんのための環境省でしょう。

税金を払っている国民として腹立たしいですが、

彼らも同じ水を飲んでいながら、何もしないことが、ほんとうに情けないです。


こちらもこうなるだろうことはわかっていたニュース。

国は8000ベクレルまで「大丈夫」みたいに指導していました。

大丈夫な訳ないのですよ。原発構内では、100ベクレル/kg以上は、

低レベル放射性廃棄物として厳重保管なのですから。)

      ↓

■牛肉から基準超の放射性セシウム 原発事故当時の稲わらが原因

福島NEWS WEB 2024年09月03日

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20240903/6050027300.html

「県が調べたところ、ことし7月下旬以降にこの牛に食べさせた稲わらから1キロあたり1万ベクレルの放射性セシウムが検出されたことがわかりました。」



■【使用済み核燃料問題】関電の県外搬出の工程表見直しに福井県知事

 「昨年の合意なくなった」 六ケ所村の再処理工場延期影響

福井新聞 2024/8/31 

https://news.yahoo.co.jp/articles/93d08b39eca46a4dace72efe263f410482304b44

          ↑

合意がなくなったのなら、若狭湾の関電の老朽原発の運転をすぐ止めるのが筋です。




++ イベント紹介 ++


☆9.28オンラインセミナー「ビジネスと人権」の視点からPFAS汚染問題を考える

日時:2024年9月28日(土)14:00~16:00

開催方法:オンライン(Zoom ウェビナー) ※日本語の文字通訳あります。

 

2023年7月から8月にかけて日本を訪問調査した「国連ビジネスと人権作業部会」は、日本各地で明らかになっているPFAS(有機フッ素化合物)汚染の問題に関し、関係者から聞き取りを行いました。同作業部会が2024年6月に国連人権理事会で発表した報告書では、影響を受けるすべての地域での水質汚染や健康への悪影響などに対処するために、国による対策の実施、および「汚染者負担の原則」に基づく企業の責任に関し勧告しています。

 PFASによる河川・地下水の汚染は、人々が健康に生きるという権利を侵害する深刻な人権課題です。

 今回のセミナーではPFAS問題に取り組む専門家と市民活動家を講師に迎えて、現状と課題に関して報告を受け、国および自治体の責務、企業の責任、市民の役割について共に考えたいと思います。


プログラム:

・趣旨説明 藤本伸樹(ヒューライツ大阪)

・PFASとはなにか&国、自治体、企業の姿勢 

 小泉昭夫さん(京都保健会、京都大学名誉教授)

・PFAS血中濃度調査の結果 

 原田浩二さん(京都大学准教授)

・「大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会」の取り組み

 増永わきさん(摂津PFOA汚染問題を考える会事務局・摂津市議)

・兵庫県の明石川流域のPFAS汚染に対する市民の取り組み

 渋谷 進さん(明石川流域のPFAS汚染を考える会 世話人)

・質疑応答


参加費:無料

申込み:以下のURLにアクセスし、9月27日(金)正午までにお申込みください。

https://x.gd/TcUGR


主催:一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)

問合せ:Eメール webmail@hurights.or.jp

詳細: https://www.hurights.or.jp/japan/event_seminar/2024/09/928pfas.html

    ↑

私も企画をお手伝いしました♪


☆原発はいらない!大切な海を守りたい!

はっぴーあいらんど祝島からの発信@zoom茶話会

日時:2024年9月15日(日)19:00~21:00(+交流会)

会場:Zoom

お話:國弘秀人さん、國弘優子さん(山口県・上関町祝島にて民宿経営)

参加費:無料(カンパ歓迎)

申し込み:要

お申し込みは、こちらから↓(申し込み締め切りは、9月13日です)

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScVfld0l2GrclA93sgxUnJGQ_hbZEDoP2Gt7UN7hTp7O9_dPQ/viewform

主 催:さよなら原発神戸アクション

詳細:https://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-268.html

FBイベントページ:https://www.facebook.com/events/1210715006796121




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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ 

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

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https://www.mag2.com/m/0000273399.html



短期間で多くの署名が集まったことで、
記者さんや議員さんに関心を持ってもらえたと思います。
感謝です。