７世代に思いをはせて: 【第898号】国内人権機関があれば・・・

「どんなことも７世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン（イロコイ族）の格言

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今週は、土曜、日曜と、京都の龍谷大学と神戸の垂水で、

国際人権アクティビストの藤田早苗さんの講演会のお手伝いをし、

24日のクリスマス・イブは、原発賠償関西訴訟の結審の傍聴に、

大阪地裁に行きました。

国際基準の人権とは何か・・・

被ばくを避ける権利、避難の権利、

健康への権利、クリーンな環境への権利、情報への権利・・・

これら多くの権利が踏みにじられている原告の皆さんが、

権利回復を求めて、1審だけで12年間、闘ってこられた裁判です。

つくづく、国内人権機関があれば、

これほどまでに長期間のあからさまな人権侵害を、

日本政府に許すことはないのではと思います。

今年は、国内人権機関を日本にも設立することを求めるための

集会を開催し、ネットワークにも参加しました。

来年も引き続き、この活動を続けますが、

まずはできることからと考えて、

日本の人権教育を定義している法律を、

国際水準に変えることも必要ではないかと思います。

日本の法律では、

■人権教育及び人権啓発の推進に関する法律

「第二条　この法律において、人権教育とは、人権尊重の精神の涵養を目的とする教育活動をいう。」（後略）

という、国民同士の「思いやり」精神みたいなことになっていますが、

国内人権機関が広める人権は、

「自らの権利を知り、自分たちが権利の主体として、

人権の実現のために行動するための知識を学ぶこと。」

また、法律を変える活動もしながら、

身近なところから、広めていくこともできるなぁとも、

いろいろ考えを巡らせています。

国連が、人権について、とても分かりやすい動画を作成していますので、

ご紹介します。

■人権とは？（OHCHR: 国連人権高等弁務官事務所）

https://www.youtube.com/watch?v=TXJNVM-nHqo&list=PLNe0pDYSfDiuSZA4woHk21HxJ3LCXh-Zx&index=63

＋＋　関連サイト・国内人権機関とは？　＋＋

「国内人権機関の活動は、広報・啓発、人権教育、人権侵害の受理・調査・救済、国会への提言・勧告など、あらゆる分野にまたがります。

事実上の国の人権の最高機関といえます。」

■国家人権機関（国内人権機関）とは　機能は？なぜ日本にない？　専門家が解説

https://www.asahi.com/sdgs/article/15055296

2023年の記事ですが、わかりやすいです。

もっともっと詳しく知りたい方は、こちらのサイトをおススメします。

■国内人権機関とは？　ヒューライツ大阪

https://www.hurights.or.jp/archives/institutions/

■「自主避難する権利認めて」被ばくの恐怖訴え12年、24日結審　

福島第1原発訴訟・関西の原告団

神戸新聞　2025/12/23

https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202512/0019842761.shtml

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＋＋　今週の気になるニュース　　＋＋

■ダイキン工業のPFAS汚染で地元住民800人が大阪府に公害調停を申請

幸田泉　2025/2/24

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/61cc5f6e55693e7809f43aebf80679ada245908a

「ダイキン工業はPFOAの製造量や環境への排出量を情報開示していない。弁護団はPFAS専門家の下に届いたダイキン工業の内部告発とみられる文書からその規模をつかんだ。申請書には「2002年当時の１年間のPFOAの排出量として、排水で９トン、大気で３トンが環境中に排出された」と記載。現在、水道水のPFAS濃度の目標値が50ng/L（ng・ナノグラムは10億分の１グラム）以下となっていることから、弁護団事務局長の望月康平弁護士は「９トンのPFOAを50ng/Lの濃度にするのに必要な水量は180兆Ｌ、これは琵琶湖6.5個分に該当する」と汚染規模の大きさを強調した。

■福井県内の3原発　運転差し止めを認めず　大津地裁判決

毎日新聞　2025/12/25

https://mainichi.jp/articles/20251224/k00/00m/040/397000c

「7基は、大飯原発3、4号機、高浜原発1～4号機、美浜原発3号機。1974～93年に運転を開始しており、運転期間は高浜原発1号機（51年）を筆頭に、5基が40年を超えている。」

これらの原発が事故を起こせば、近畿と中部地方は大打撃を受けます。

そして、避難計画は、インチキ。

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■日野行介『原発避難計画の虚構：公文書が暴く冷酷な国家の真意』

https://musashi-mutsuko.amebaownd.com/posts/58326810

書評より：

「ひとたび嘘をつくと，辻褄を合わせるために嘘を重ねなければならない。詐術師は，計画だてて嘘を構築するのだろうが，避難計画は矛盾と欠落だらけだ。国は，原発を再稼働させるために，自治体に上述のような，30km圏外脱出時の汚染検査や避難バス運転手が来ないかもしれないなど，さまざまな矛盾と欠落に満ちた課題を押しつけている。自治体は，抵抗すれば，さまざまな方法で報復を受けるだろうから，避難計画をつくらざるを得ない。」

放置されるPFAS汚染、インチキな避難計画は、

私たちの命と暮らしを軽視している証拠です。

＋＋　イベント紹介　＋＋

☆写真展　「能登半島地震と原発　保養団体の支援活動」

日時　2026年1月7日(水)～12日(月)　10:00～17:00

場所　神戸学生青年センター（ウエスト100 ）3階

（阪急電鉄「六甲」駅下車、南出口から徒歩５分）

入場無料

主催：福島の子どもを招きたい！明石プロジェクト

詳細　https://takocamp.exblog.jp/30818493/

2月で京都でのイベントですが、私も主催メンバーです♪

☆藤田早苗講演会「それ、人権侵害です」