2021年3月13日土曜日

【第648号】あなたの力を分けてください

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★

10年前の3月13日は、

12日に福島第一原発1号機が水素爆発し、

続いて3号機がメルトダウンの危機ということで、

注水作業が成功するかどうか・・・

錯綜する切れ切れの情報に固唾を呑んでいました。


長く生きていると、

人生の契機というものが何度かありましたが、

2011年3月12日、14日の原発の爆発を目の当たりにしたこと、

そして、政府もメディアも「直ちに健康に影響がない」と繰り返したことは、

その後の私の行動を大きく変えました。


久しぶりに10年前の私が書いたブログを読んでみました。

「私は放射能のことはまったく専門外で、

はっきりしたデータなどで立証する術は持っていませんが」としながら、

「子どもと妊婦さんだけでも、

放射性物質を極力体内にとりこまないようにしてください」と訴えていました。


そして現在、10年前からずっと同じことを言っています。

なぜなら、この国は、子どもと妊婦でさえも、放射能という毒から守ろうとしないから。


一般人の年間被ばく線量の上限1ミリシーベルトを超える場所に住まわせ続け、

食品の基準は100ベクレル/kgと、それを超えると低レベル放射性廃棄物となる緩さ。

除染マネーには5兆円以上をかけたけれども(ほとんどゼネコンと政治家?に回っただけでは?)、

年間20ミリシーベルトの被ばくが懸念される地域に住民を帰還させることに躍起になり、

その上、その除染作業で集めた放射性汚染土を全国の公共事業や農地で使うことも計画中。


放射性物質をばらまいてしまえば、

国や東電(バックアップする経済界)の責任が見えなくなると思っているのでしょう。

責任逃れのためなら、

子どもや次世代がどうなろうとかまわない・・・


10年の節目という言葉が今週はよく聞かれましたが、

放射性物質にとって、10年など一瞬に過ぎません。

汚染はまったくと言っていいほど変わりません。


子どもたちを守るために、

これから一層、私は訴え続けることになるでしょう。

そして、この2,3年で、

放射性汚染土、汚染水、廃棄物を厳重管理するシステムを

この国に構築しなければならないと思っています。

手遅れになる前に・・・


あなたの力を分けてください。



= 関連サイト =

■子どもたちを守るために

Words for Peace 2011/3/20

http://flowersandbombs.blogspot.com/2011/03/


■2021.3.11 控訴の声明 / 子ども脱被ばく裁判の会 

https://fukusima-sokaisaiban.blogspot.com/2021/03/2021311.html

前号でご紹介しました子ども脱被ばく裁判。

原告団が控訴を表明されました。一部抜粋します。

「この国では、福島原発事故を契機に、

最悪の毒物のひとつとされる放射性物質に対する規制が

大幅に緩められるという驚くべき事態が進行し、

その動きは現在も続いています。」

    ↑

子どもたちを被ばくから守るための大切な裁判です。

これからも応援させていただきます。

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★



++ 今週の気になるニュース  ++

■食品出荷基準「科学的に検証」

NHK 福島 NEWS WEB 2021年03月09日

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20210309/6050013738.html

    ↑

この記事の書き方ではわかりにくいですが、

自民党プロジェクトチームは、現在の100ベクレル/kgの食品の基準を

1000ベクレルに緩めようとしています。

10年経って、汚染が軽減されているとしたら、

本当なら基準を厳しくしてこそ、

彼らの言う「風評被害」をなくすことができるというもの。

その反対の措置しか彼らが思いつかないところに、

この放射能汚染の実態が見えると思います。



■浜通りに国際教育研究拠点の新設明記 政府、復興基本方針改定

福島民報2021/03/10

https://minpo.jp/news/moredetail/2021031084360

    ↑

この記事もわかりにくい書き方ですが、

要するに、「除染は終わった、帰還しろ、移住しろ、

汚染水も汚染土もばらまく」方針と思っていいでしょう。



++ イベント紹介 ++


☆「10年」の節目に抗う

2021年3月12, 13, 14日 オンライン公開ミーティング

詳細:https://happy-island.wixsite.com/312-314

福島県内で、子どもたちの被ばくを少しでも低減するためにずっと活動をされている、

ちばゆみさんを中心としたネットワーク・はっぴーあいらんどさんの企画です。

私も12日に「全国のなかま」のひとりとして参加させてもらいました。

この3日間の公開ミーティングに、ぜひアクセスしてみて下さい。



10年前は放射能関係で講師を務めることがあろうとは夢にも思いませんでした。。。

    ↓

☆ 福島第一原発事故から10年~放射性汚染土の拡散を止めるために~

日時:2021年3月24日(水)午前10時30分~12時

講師:神戸大学英語講師、さよなら原発神戸アクション共同世話人 小橋 かおる


福島第一原発事故に伴う除染で出た「除去土壌=放射性汚染土」のゆくえをご存じですか?

 環境省は「除去土壌」のうちセシウムで8000ベクレル/kg以下の放射性汚染土を、

農地や公共事業で再利用できるよう法整備に取り組んでいます。

これは低レベル放射性廃棄物として厳重保管されるべき80倍の数値となり、

これが実施されれば日本全体の土壌、農地の安全性が危ぶまれ、

汚染の拡散による被曝が現実となります。

「放射性物質は公害で、受け入れられない」という事を、兵庫県や神戸市に訴え、

自治体での規制の必要性を求めこの問題に取り組まれている

小橋さんのお話をお聞きして、放射性汚染土についての現状、

そして私たちに出来ることは何かを学びたいと思います。


●会場:神戸学生青年センターホール

(阪急六甲下車徒歩3分、JR六甲道下車徒歩15分)

●参加費:600円 ※託児(無料)があります。必要な方は前々日までに予約してください。

●主 催 : (公財)神戸学生青年センター https://ksyc.jp

詳細:http://whatsnew-on-flowersandbombs.blogspot.com/2021/01/10.html




☆第二弾「大人目線で読む星の王子さま」オンライン講座(15回)

講師:レイチェル・クラーク(通訳、翻訳家)

開催曜日:毎週金曜日21:00~22:30(日本時間)

第1回・2021年4月2日(金)から第15回・2021年7月9日(金)を予定。

参加費:4500円(15回分)

協力:花と爆弾~もう、戦争の暴力はやめようよ~

■お申し込み、参加費入金方法など詳細は、「花と爆弾 What's New」をご覧ください。

https://whatsnew-on-flowersandbombs.blogspot.com/2021/03/42.html

    ↑

好評につき、第二弾です。

今回もレイチェルさんのご厚意で、参加費は、「花と爆弾」に託されます。

アフガニスタン、イラクの子どもたち、

そして「子ども脱被ばく裁判」を闘う子どもたちのために寄付させていただきます。



++ お薦め動画 ++

【3.11から10年】せやろがいおじさんの動画

急激に変わった最新のエネルギー情勢を踏まえて原発について考えてみた

https://www.youtube.com/watch?v=F0C8v5viGGQ

「原発推進する人は、マイケル・ジャクソンのムーンウォークばりに時代に逆行」

進んでいるように見えて、後退しているところが言い得て妙♪



++ オンライン署名 ++

■原発なしで2050年までの二酸化炭素排出実質ゼロをめざしてください

グリーンピースさんの署名で、締め切りは2021年3月15日(予定)です。

https://act.greenpeace.org/page/75388/petition/1



++ ++ ++ ++

 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪



++ 「7世代に思いをはせて」バックナンバーについて  ++

2008年10月から毎週土曜日に発行してきたメールマガジン「7世代に思いをはせて」。

2019年4月15日よりメールマガジン発行媒体のまぐまぐ!さんのサービス変更のため、

これまでのバックナンバー公開がなくなりました。

その後の投稿は下記のブログに転載する形で、

バックナンバー公開を私なりに続けています。ご活用ください。

ブログ:「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓

https://www.mag2.com/m/0000273399.html



♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/  


2021年3月11日の神戸の空です