2021年9月11日土曜日

【第674号】爆弾ではなく小麦の種を落としていたら

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

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あるテレビのインタビューで

その男の人は涙をいっぱい流していた

見開いた目から流れる涙は

両の頬に涙の通り道をつくって

ポロリ、ポロリ、ポロリ

つぎからつぎへと流れていった


「もしもアフガニスタンに爆弾ではなく

小麦の種を落としていたら

飢えて死ぬ子供はいなかったでしょう」


男の人は濡れて光る頬をぬぐおうともせず

とめどなく涙を流す


「もしも爆弾ではなく本を落としていたら

子供たちは絶望ではなく

未来を夢みることができたでしょう」


ポトリ、ポトリ、ポトリ

涙は私の心の中に落ちてきて

小さな水たまりをつくった

静かな水面は鏡のように

今まで見えなかった世界を映しはじめた*



私の中にできた水たまりをずっとのぞき込みながら、

手探りで、本を、小麦の種を届けようとしてきた20年です。


これからもできることを探します。



*『花と爆弾~もう、戦争の暴力はやめようよ~』

小橋かおる著 北羊館 2004年刊 

この詩の英訳は下記サイトにも掲載しました。

http://tankaagainstwar.blogspot.com/2021/09/



= 関連サイト =

上記の詩に登場する男性は、2001年末頃に偶然に見たテレビ番組での

イラン人の映画監督、モフセン・マフマルバフ監督です。

英文しかありませんが、マフマルバフ監督の直近のインタビュー記事です。

    ↓

■20 YEARS AFTER 9/11 Mohsen Makhmalbaf warns of extremists

Iranian filmmaker worries over fate of journalists and artists stuck in Afghanistan

https://asia.nikkei.com/Life-Arts/Life/Mohsen-Makhmalbaf-warns-of-extremists

「もしもアフガニスタンに爆弾ではなく本を落としていたらとの

2001年の私のスピーチは現在でも当を得ている」と語られています。


米軍撤退にタリバン復権・・・。

20年前の既視感に、とてつもない徒労感と不安にさいなまれる現在です。

この20年間に失われた命を思うと、

どうしてこのようなことになったのか?といたたまりません。

そもそもアフガニスタン攻撃とは何だったのか?


二度と同じ間違いを起こさないためにも、

ブログもなかった当時、一般市民の考えたこと、

感じたことが活字になる機会も少なかったので、

つたないながらも私の当時の日記を、ブログにおいて掲載し、

私というひとりの市民の目を通して見た、

この20年間の「対テロ戦争」の始まりを綴っています。

2ヶ月ほど、ぼつぼつと書き足していこうと思います。

書き足していくブログ↓ (2001年9月11日の日記を掲載しました。)

Words for Peace: 2001年9月の日記から

http://flowersandbombs.blogspot.com/2021/09/

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++ 今週の気になるニュース  ++

中村哲医師のペシャワール会の活動拠点、アフガニスタンのナンガルハル州では、

なんとか落ち着いてきたのだと信じたいです。

    ↓

■ペシャワール会がアフガンで支援再開 タリバン実権掌握後に停止

毎日新聞 2021/9/9

https://news.yahoo.co.jp/articles/6652cb0408c468b2996c25ee7e5d3571fd196f8b



ところで、国内に目をむけると、テレビでは自民党の総裁選で賑やかですね。

誰が何をすると言おうと、自民与党の人たちです。

なぜ、この1年半、十分なPCR検査や病床確保ができなかったのか、

まずそこを聞きたいです。

そのような中、秋の衆議院総選挙の対抗軸ができそうな?

    ↓

■野党4党が共通政策 コロナ対策や消費税減税など

テレ朝ニュース 2021/9/8

https://news.yahoo.co.jp/articles/e91ba4ab94de66a5a04353faac3d4f290ad0e074


誰が政権を取ろうと、私がやってもらいたいと望むことは、

困っている方たちへの適切な支援と医療体制の充実です。


必要な方にこの情報が届きますように☆↓

■子供の感染急増、休校で仕事休む保護者向けの助成金復活…直接申請も可

読売新聞 2021/9/7

https://news.yahoo.co.jp/articles/129ca3ba4a264a2d76901eeef1cdb2e5f3594d86


このところ新規感染者数が減少傾向にあるようですが、まだ予断は許さず、

秋冬の増加も懸念されます。

兵庫県は春の医療崩壊を繰り返さないためにますますの充実を図ってほしいです。

■重症化抑える「カクテル療法」兵庫の81病院以上で開始 医療現場は効果に手応え

神戸新聞NEXT 2021/9/8

https://news.yahoo.co.jp/articles/cb16af825d469df06de37ff5eb48493ff1b8425b


このコロナ禍でも内部留保は最高を更新。

消費税を減税して、法人税を累進制するべきじゃないでしょうか?

■4~6月の経常利益93.9%増 内部留保は最高更新 法人企業統計

時事通信社 2021/9/1

https://news.yahoo.co.jp/articles/6d07f72af303b94628c975857a30af8c675881de



++ イベント紹介 ++


☆9/20【緊急開催】混迷のアフガニスタン~「対テロ戦争」とは何だったのか?

日時:2021年9月20日 (月) 13:00-15:00

参加費:無料 (zoomによるオンライン開催)

【登壇者】

●アン・ライト(Ann WRIGHT)さん

元米国務省駐アフガニスタン副代表、元米国陸軍大佐、平和のための退役軍人の会。

●谷山博史(たにやまひろし)さん

日本国際ボランティアセンター[JVC]元アフガニスタン駐在代表・前代表理事・現顧問。

●清末愛砂(きよすえあいさ)さん

室蘭工業大学大学院教授、RAWAと連帯する会共同代表。

詳細:ピースボート https://peaceboat.org/38688.html



☆原発事故とはつまり、放射能汚染!@Zoom茶話会

~あることをないことにさせないために~

お話: 青木 一政さん・ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)副理事長。

日時: 2021年10月2日(土)19:00~21:00

会場: Zoom(URLなどは下記のブログに掲載)

参加費:無料 (zoomをお使いの方なら、どなたでも大歓迎です。)


2011年3月11日の東日本大震災による地震と津波で被災した東電福島第一原発。

それまで決して起こらないとしてきた過酷事故で、メルトダウンしたサイトからは、

大量の放射性物質が環境中にバラまかれ、

福島県や東日本の広い地域に深刻な放射能汚染をもたらしました。

適切な情報がないなか住民は被ばくさせられ、故郷や生業を奪われ、

かつては美しい自然や生活の場であったところが放射能で汚染されましたが、

それへの国の対応は、更なる汚染拡散や住民の被ばくを強いるものでした。

そのことを記録し、住民目線で被ばく防護の活動をしてこられたちくりん舎の青木さんに、

その精力的なご活動を通して知り得た原発事故の実相を語っていただきます。


主催:さよなら原発神戸アクション

http://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-224.html(zoomのURLなど掲載)

私も参加します♪



☆第6次エネルギー計画のパブリックコメントが始まりました。

現在、経済産業省の審議会で「第6次エネルギー基本計画」の改訂が議論され、

10月4日まで一般からの意見を募っています。

この基本計画では、いまだに2030年度に原子力を20~22%を見込むなど

(現在でもせいぜい6%なのに)、原子力村、経産省の「夢物語」に固執しています。

世界は、再生可能エネルギー100%の工場、製品でなければ取引しないなどの方向に

動いている中、時代遅れもはなはだしい、と私は思いますが、

FoEさんがオンラインセミナーを開催し、録画も見られるようにしてくれています。

じっくりお勉強して、パブコメを書こうと思います。


■連続オンラインセミナー  エネルギー基本計画素案を読む

https://www.foejapan.org/event/supt/6thenergyplan.html


そして、パブリックコメントの投稿先はこちら↓

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620221018&Mode=0



++ ++ ++ ++

 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

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『花と爆弾』p.28の挿絵