2022年3月19日土曜日

【第701号】どの戦争も同じ顔をしている

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★


ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まって4週間目となりました。

連日報道などで伝えられているように

ウクライナの民間人の被害は甚大で、ほんとうに胸が痛みます。

また双方とも多くの兵士が命を落としたものと思われ、

一刻も早い停戦を望むばかりです。


『戦争は女の顔をしていない』は

ノーベル賞作家のアレクシエーヴィチ氏の著書のタイトルですが、

2001年に始まったアフガニスタン空爆から、イラク戦争と続く、

対テロ戦争に翻弄された人たちを支援する活動を続け、

戦争を見つめてきた21年目にして私が思うのは、

「どの戦争も同じ顔をしている」ということです。

ただ、顔の名前が変わるだけ。


戦争を始める顔は、自分たちに都合の良い理由を並べ、

国際法をねじ曲げ、正当化していきます。

そして、目的が達成されたら、

なんとなくうやむやにして、国際社会の関心がそれるのを待つ。


戦争の度に儲けている軍需産業は、

顔だけではなく名前も変わっていないのではないでしょうか?



しかし、何よりも一番忘れてはならないことは、

その戦争で命を落とす人、国を追われる人、暮らしを破壊される人、

混乱の中で適切な医療も介護も受けられずに亡くなる老人、病人、

親をなくした子どもたち、蹂躙される女性たち・・・


顔の名前が変わるだけ・・・

戦争に翻弄される側の人に、いつかあなたもわたしもなるかもしれない。



今回のロシアのウクライナ侵攻に関して、

さまざまな憶測や意見が飛び交いますが、

一刻も早く停戦させること、

それに本気で取り組まないと、

とんでもない大きな戦争のうねりに

巻き込まれていく危険を感じます。



最後にもうひとつ戦争で実感することを書いて終わります。

「戦争の最初の犠牲者は『真実』である」



= 関連サイト =

■プーチン過激化「世界が破滅しても核兵器で報復する」

ニューズウィーク日本版 2018年3月9日

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/03/post-9701.php

    ↑

前号でプーチン大統領の危険性を上記の記事で示唆しましたが、

ゼレンスキー大統領も現在戦乱下の国の指導者なので、その言動には注意が必要だと思います。

    ↓

■ウクライナ大統領「バイデン氏は世界平和の指導者に」 米議会で演説

ロイター 2022年3月16日

https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-usa-congress-idJPKCN2LD1LX

「私には夢がある。この言葉は今日、皆さん一人ひとりが知っている。

私はこう言いたい。私には必要なものがある。私には空を守る必要がある」と、

ゼレンスキー大統領が語ったと報道されています。

「空を守る」ために必要なものとは、

ひとつにはウクライナ上空に飛行禁止区域の設定です。

これは、言葉では簡単に思えるかもしれませんが、

実行するには米軍がロシア軍と戦わねば可能ではありません。その結末は?

また、もうひとつには、戦闘機や防空システムの供給です。

さすがにアメリカも戦闘機の供給は躊躇しているようですが、

ドローンや携帯式防空ミサイルシステムなど8億ドルの追加の軍事支援を決めたとのこと。


それらがウクライナに届く前に、停戦することを願います。

非暴力を貫いたキング牧師の言葉をなぞるなら、

「私には夢がある。今すぐ停戦するという夢が」と言いたいです。

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★



++ 今週の気になるニュース  ++

■停戦協議でウクライナの「中立化」検討、ロシア「合意近い」

ロイター 2022/3/16

https://news.yahoo.co.jp/articles/cd142872b79b402c985c065c83d6fa85cde9f1f4


■ウクライナ、NATO加盟は「できない」 ゼレンスキー大統領

AFP 2022年3月16日

https://www.afpbb.com/articles/-/3395206


上記ふたつのニュースが本当で、停戦を実現させることを願います。

また、多くの大学も平和への声を上げています。

下記の記事で神戸大学平和フォーラムでの緊急声明も紹介されました。

    ↓

■ウクライナ侵攻 兵庫県内の大学から抗議声明相次ぐ 避難学生の受け入れ準備も

神戸新聞NEXT 2022/3/12

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202203/0015128301.shtml



ところで、今回の戦争では、原発が狙われることが現実となりました。

動いていなくても、使用済み核燃料が脆弱なプールに保管されている日本の現状・・・

真剣に考えるべきだと思います。

    ↓

■原発にテロリストが侵入すれば桁違いの被害に…

「突破後10分で事態は決する」と専門家

AERA.dot 2022/03/16

https://dot.asahi.com/aera/2022031500050.html


放射能汚染の問題だけでなく、このような問題にもなるのが核施設という指摘も。

    ↓

■もし東海再処理施設が攻撃されたら…廃液20%放出で死者40万人と試算 

ウクライナで原発リスクが現実に

東京新聞 2022年3月18日

https://www.tokyo-np.co.jp/article/166319

「上岡氏は、ウクライナの原発を制圧したロシアの狙いが、

自国も被災しかねない原発の破壊ではなく

ウクライナによる核物質の軍事利用への警戒にあるとの見方が出ているのを踏まえ、

「核施設の保有自体が相手側から軍事利用の意図ありと見なされ、

攻撃の口実を与える」と懸念する。」

  


今週は福島県・宮城県を中心に震度6強の地震がありました。

11年前を思い出し、より一層辛い思いをされている方も多いと思います。

心からお見舞い申し上げます。

まだしばらく警戒を続けなければなりません・・・。


■使用済み燃料プールの冷却一時停止 東京電力、福島第1と第2

福島民友 2022年3月18日

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9b88e25c44794ee58e6d613da9310a194f0a999



戦争、地震、津波・・・日本が原発を続ける理由がまったくわかりません。

続ける理由は一部の仲間内でのお金の環流でしょうか?

これもその環流システムの氷山の一角でしょう。

    ↓

■4兆円超す除染マネーは適正か 元環境省職員が語る巨費投入の理由

毎日新聞 2022/3/16

https://mainichi.jp/articles/20220316/k00/00m/040/020000c



++ イベント紹介 ++

☆神戸市政カフェ「2022年度神戸市予算案の概要と問題点を考える」

【日時】2022年3月26日(土)10:00〜11:30

【参加費】無料

【参加申込】3/25(金)12時までに、下記リンクを参照にお申し込みください。

詳細: https://www.shiminnokaze.com/takahashi/post-1250/

主催:高橋ひでのりと市政を考える会

      ↑

神戸市議の高橋ひでのりさんや仲間たちと、

暮らしやすい神戸を作るために、私も参加します♪



☆女川原発再稼働と選挙 Web 講演 Vol.15

「放射能汚染木を燃やす木質バイオマス発電は、安全なの?」

日時:2022 年 3/26(土) 19~21 時

Zoom 講演申込先 → onukesqa@gmail.com

申し込み締切り 3/26 15 時 ※参加費無料

講師:和田央子(わだなかこ)さん & 青木一政(あおきかずまさ)さん

主催:Hope&Action 事務局 木村

詳細:https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=4864809860299071&id=100003103149529



++ おすすめの動画 ++

さよなら原発神戸アクションのZOOM茶話会で、上記イベントの講師のおふたりを

お招きしたときの動画をご紹介します。

 

☆12月ZOOM茶話会 「原発事故と放射能汚染ゴミ」の動画(講師:和田央子さん)

http://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-233.html

☆ 10月Zoom茶話会 「原発事故とはつまり、放射能汚染!」の動画(講師:青木一政さん)

http://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-229.html


最新動画をご紹介! 3月ZOOM茶話会より

☆『福島原発事故から11年~飯舘村からの警告』の動画(講師:伊藤延由さん)

http://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-237.html

      ↑

過酷な原発事故から11年。自然豊かだった飯舘村を襲った放射能汚染の実態が、

事故前と事故後の土壌汚染などのデータと共に、とてもわかりやく説明されました。

そこから浮かび上がってくる放射能汚染の現実と、国や行政、東電から

被害者に突きつけられる理不尽・・・。

 これは飯舘村だけのことではなく、いつどこで次の原発事故が起きてもおかしくない

日本に住む私たちに突きつけられている問題だと、

講演やその後の質疑応答で改めて強く認識する会となりました。

講師の伊藤 延由さんの講演部分を公開いたします。

当日の資料も伊藤さんよりご提供いただきました。ご活用ください。



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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

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明日でイラク戦争開戦から19年となります
ほんとうに「もう、戦争の暴力はやめようよ」