2023年6月10日土曜日

【第765号】ショック・ドクトリン@日本


「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

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Eテレの「100分de名著」という番組をご存じですか?

毎週、月曜日の夜10:25からの25分間を4回=100分で、

古今東西の名著を解説してくれる番組ですが、

6月は、「ショック・ドクトリン」ナオミ・クライン著です。


惨事便乗型資本主義という副題がついていますが、

簡単に言うと、「火事場泥棒」。

すなわち、大惨事につけこんで実施される過激な市場原理主義改革で、

普段なら国民の反対が強すぎて実施できない政策を、

国民がショックを受けている間に、進めてしまうこと・・・



今の日本に当てはめると、

ロシアのウクライナ侵攻で、「日本もウクライナみたいになるぞ」

「エネルギーが足りないぞ」と国民にショックを与えて、

GXという名の原発大推進束ね法を成立させたり、

防衛費倍増を決めたりして、

原発産業や軍需産業に、膨大な税金を注ぎ混むことを可能にしていること、

これもショック・ドクトリンの典型的一例である、と私は思います。



NHKさんが、この時期に、これを企画し、放送していることに、

ジャーナリズムの気概を少なからず感じ、感謝しますが、

さて、どこまで日本のこととして、放送してくれるでしょうか?



私は、福島第一原発事故の後、

以前は1ミリシーベルト/年であった、一般人の放射線量限度が、

被害地域で20ミリシーベルト/年まで許容される政策がまかりとおっていたり、

100ベクレル/kgであった低レベル放射性廃棄物の基準がないがしろにされ、

8000ベクレル/kg以下なら一般ゴミになったり、土壌の再利用が検討されたり、


もっと言えば、「絶対に事故はおこさない」とした住民との約束のもと、

運転を許されていた原発が、

今や「事故は防げない」ことを前提に、運転されていることも、

ショック・ドクトリンのなせるわざだと思っています。



日本を舞台に繰り広げられるショック・ドクトリンを

どこまで放送してくれるのか、

期待しながら4回を視聴しようと思います。



= 関連サイト =

■名著130「ショック・ドクトリン」ナオミ・クライン

https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/blog/bl/pEwB9LAbAN/bp/p3zjVmO7p3/

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++ 今週の気になるニュース  ++


■「圧力容器が落下しても大きな影響なし」と東電、

規制委は再検討を要求 土台の損傷で予測

東京新聞 2023年6月5日

https://www.tokyo-np.co.jp/article/254851

「東電によると、圧力容器の落下で外側の格納容器に穴が開き、

飛散防護のシステムも無効になるなど最悪の事態が起きたとしても、

発電所の敷地周囲での被ばく線量は約0.04ミリシーベルトと推計。」

    ↑

東電の推計など、信じられますか?



■関西電力、4日に初の出力抑制 太陽光・風力の一部

日本経済新聞 2023/6/3

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF033370T00C23A6000000/

    ↑

エネルギーが足りないって?

原発、火力を止めたらどうですか?

    ↓

特に、神戸から90kmほどしか離れていない高浜原発1,2号機は超危険。

■ 老朽化の高浜原発「再稼働は危険」 市民団体らが町長に申し入れ

毎日新聞 2023/6/8

https://mainichi.jp/articles/20230608/k00/00m/040/025000c



■<東海第二原発 再考再稼働>(54)

村議会は意思を示して 「東海第二再稼働に反対する会」代表・塚原千枝子さん(73) 

東京新聞2023年6月9日

https://www.tokyo-np.co.jp/article/255632

「こんなに古い原発を使い続けるとはどういう判断なのか。

住民の人権を無視する政治の劣化を実感する。」 ← まったく同感です。



■「聞く力」はどこに? 入管難民法にマイナンバー法…噴出した問題点は棚上げ 

国会の議論が形骸化の恐れ

東京新聞 2023年6月8日 

https://www.tokyo-np.co.jp/article/255322?rct=politics

    ↑

「国会の議論が形骸化の恐れ」ではなく、

安倍政権以来、国会、すなわち国民の多様な、そして貴重な意見が、

自公政権によって、踏みにじられていると思います。




++ イベント紹介 ++


日本の人権状況は、悪化の一途をたどっています。

下記のイベントでは、国際人権の紹介を少しさせてもらう予定です。

    ↓

☆市民デモHYOGO学習会、「原発」シリーズ5回:

原発は人権問題!?~国際人権と被ばくを避ける権利、そして私たちの闘い~

日時: 2023年6月24日(土)14:15~17:00

会場: 神戸市中央区文化センター11階1111室

アクセス: 三宮各駅から南へ8分  https://www.kobe-bunka.jp/facilities/chuo/


ナビゲーター:小橋かおるさん(さよなら原発神戸アクション共同代表)

講師:久一千春さん(KANSAIサポーターズ事務局)

定員:会場参加定員25名(先着順。会費5百円)・オンライン参加は定員無し(無料)

申込:6月22日(木)15:00までに、西oniyamma24@outlook.jp

主催:市民デモHYOGO https://www.facebook.com/profile.php?id=100082149511401


予習として(?)拙ブログもご参照ください。

■『武器としての国際人権』を読んで・・「失われた30年」

http://flowersandbombs.blogspot.com/2023/01/




☆ 市民と市政をつなぐカフェ第1回@Zoom

日時: 2023年6月16日(金)20:00~21:30

参加費: 無料 (神戸市民以外でも参加できます。)

つなぐ神戸市会議員団では、市民と神戸市政をつなぐために、

オンラインカフェを月に1回行います。

日時は第3金曜日の20時~21時半。神戸市会議員やゲストを交えて、

ざっくばらんに神戸市政について語り合います。

ZOOMホストは香川しんじ議員、進行は高橋ひでのり元議員です。


第1回は、6月16日の20時から。香川しんじ議員より、

新しいスタートを切った神戸市会5月議会を報告します。


後半は、今後の市政カフェでとりあげてほしいテーマやカフェの持ち方

などについてもみなさんのご意見を伺いますので是非ご参加ください。


参加希望の方は、下記よりお申込みください。
※お問い合わせ内容欄に、「第1回市政カフェ参加希望」とご記入ください。
メールアドレスに、当日の参加URLをお送りいたします。

主催:つなぐ神戸市会議員団 https://www.facebook.com/tunagukobeshikai



興味深いイベントをみつけました♪

    ↓

☆出版記念トーク 川崎哲「僕の仕事は、世界を平和にすること。」

オンライン・Zoom

日時:2023年6月19日 (月)19:30~20:40

参加費:無料

内容:

・川崎哲 × ピースボートスタッフ ポワルヴェ・シル(20歳)/金親春和(22歳)

 「若手スタッフとの対談企画~自分が自分らしくある仕事とは?~」

・ 各界からのメッセージ(予定) ・Q&A

詳細:https://peaceboat.org/45822.html




++ 動画紹介 ++

私も参加した原発賠償京都訴訟の原告さんたちのアピール行動が、

ロックな50秒の動画に!ご覧ください。

            ↓

★原発事故は国の責任です!「裁判官に届け!裁判所一周100人アピール行動!」

https://www.youtube.com/watch?v=eA9ScTOCog0



++ 寄付のお願い ++

☆国連人権理事会本会議参加ためご寄付をお願いします!


6月から始まる国連人権理事会本会議で、IDPs(国内避難民)特別報告者の訪日調査報告書が発表されます。この本会議に、福島原発事故避難者が参加いたします。欧州本部のあるジュネーブへの渡航費、滞在費、翻訳作業など費用がかかります。避難者を報告書発表の場に送り出せるよう、皆さまにご寄付のご協力をお願いいたします。【目標額200万円】



振込先:「国連特別報告者の訪日を実現する会」

ゆうちょ銀行 記号番号14490−44033161


他金融機関からの振込

店名「四四八」(読みヨンヨンハチ)、店番448

預金種目普通預金口座番号4403316 

詳細:https://ceciliajimenezamary.livedoor.blog/archives/22924716.html 

      

      

      

++ 英語のブログを更新しました ++


曇りのち時々爆弾降る町に

児らは光をすくって遊ぶ


下記のクリックで、挿絵もご覧いただけますが、

これは、初版の表紙にも使われました。もう19年前のことです。

https://tankaagainstwar.blogspot.com/2023/06/




++ ++ ++ ++

 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

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https://www.mag2.com/m/0000273399.html


「惨事」を狙うのは誰か
興味深いテキストです