「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」
ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言
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最近、「国際人権」について語らせてもらう機会が増えたので、
いつも強調させてもらっていることのひとつ、
参加、差別の禁止、説明責任、透明性などの『人権の視点』から、
物事を考えるクセがついたような気がします。
今週は、この「人権の視点」が守られたなぁと思うニュースがありました。
ひとつめのニュースは、
■原告全員を水俣病認定
救済漏れ、国などに賠償命令―特措法対象外でも罹患・大阪地裁
JIJI.COM 2023年09月27日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023092700802&g=soc
「居住地域などによる線引きで、水俣病特別措置法の救済対象とならなかったのは不当」
「対象地域外でも八代海で取れた魚介類を継続的に多食したと認められる場合には、
水俣病を発症し得る程度にメチル水銀を摂取したと推認するのが合理的だ」と達野裁判長。
当事者が、「水俣病」であると気付かぬうちに(情報がないという透明性の欠如)、
さまざまに線引きされ(差別)、その線引きの根拠も乏しく(説明責任の欠如)、
国が勝手に決めてしまった(当事者の参加の欠如)政策を、
司法は認めず、国などに賠償を命令しました。
原告である当事者の全面勝訴です!
もうひとつのニュースは、
■「交付金では代えられぬ」 核ごみ調査を拒否、対馬市長が語った理由
朝日新聞DIGITAL 2023年9月28日
https://www.asahi.com/articles/ASR9W758WR9WTIPE00M.html
「受け入れないと決めた大きな理由は?
市民の合意形成だ。市民が安心、安全に不安があり合意形成に至っていない」と市長。
当事者である市民が決定のプロセスに参加をすることは、「人権の視点」からしてとても重要。それが一番の理由とされたことに注目します。
また、「避難計画などは現段階では具体的な内容まで策定されていない」とのことで、
ここでも、国の透明性の欠如、説明責任の欠如が見てとれます。
国が一方的に決めて、結果を当事者に押しつけてくる・・・
このような「人権の視点」の欠如は、上記のふたつの問題だけでなく、
この国の政策決定のあらゆるところで見過ごされたままになっている「人権侵害」であり、
日本社会をいびつで、息苦しいものにしている原因と私は思います。
変えていきましょう!
= 関連サイト =
まずはひとりでも多くの人に「人権の視点」を知ってほしいです。
講師を務める学習会でもご紹介している拙ブログです。
■『武器としての国際人権』を読んで・・「失われた30年」
http://flowersandbombs.blogspot.com/2023/01/
= 関連ニュース =
原告の女性のインタビュー動画に、とても胸が痛みました。
■大阪地裁で27日判決 水俣病 救済求める原告の思い
NHK 関西NEWS WEB 2023年09月25日
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20230925/2000078180.html
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++ 今週の気になるニュース ++
■辺野古承認は困難と政府に回答 軟弱地盤工事で玉城沖縄知事
神戸新聞NEXT 2023/9/27
https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202309/0016855959.shtml
↑
リンクの神戸新聞の電子版には掲載されていませんが、
紙版には、保守系の県議の発言として「公約違反との批判を避けるため『工事を強行された』との構図に(玉城知事は)持ち込みたいのだろう」と掲載されています。
この保守系県議は、「強行」とは沖縄県の自治権、沖縄県民の人権、すなわち民主主義も人権も踏みにじる「強行」だということを理解していないのでしょう。
この政府による大規模な人権侵害を世界に訴えるために、
国連人権理事会まで赴き、沖縄県知事は訴えたのだと思います。
■「意思決定への平等な参加阻害」 沖縄知事が国連で辺野古移設批判
朝日新聞DIGITAL 2023年9月20日
https://www.asahi.com/articles/ASR9M72H1R9JUTIL00C.html
「辺野古移設計画をめぐって県の敗訴が確定した最高裁判決にも触れ、
「沖縄県の自主性や自立性、憲法に定める地方自治の本旨を形骸化させる極めて重大な問題だ」と訴えた。」
上記の記事を読んで、「参加の欠如」を訴えられたことをもっともだと思いました。
また、最高裁判決でも人権が侵害された時に、救済を求めることができる「個人通報制度」(173の自由権規約の締約国のうち117カ国が受諾している)が、
日本では未整備のため使えないことも、大きな問題だと改めて思います。
++ イベント紹介 ++
☆山口県上関町の「中間貯蔵施設」計画を考える
関電は瀬戸内の豊かな海に核のゴミを持ち込むな!
日時: 2023年10月8日(日)14:00~
場所: 神戸市立婦人会館4階「つばき」
資料代: 500円
講師: 末田一秀さん
講師プロフィール:
『はんげんぱつ新聞』編集長、「核のごみキャンペーン関西」メンバー
学生時代に放射性廃棄物の処理を研究する実験室から下水道への放射能流出を暴いたことをきっかけに、放射性廃棄物の問題にこだわって脱原発運動に長年関わる。元大阪府職員(環境行政担当)。著書に「関西電力 原発マネースキャンダル」「原発ゴミは「負の遺産」―最終処分場のゆくえ」など。
主催:上関に原子力施設はいらない兵庫の会
FBイベントページ:https://www.facebook.com/events/159400707163069
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わたしも「兵庫の会」のメンバーです。参加します♪
☆「黒い雨」訴訟から見る内部被ばく救済のゆくえ@zoom茶話会
日時:2023年10月21日(土) 19:00~21:00
場所:オンライン(Zoom)
講師:小山 美砂さん(ジャーナリスト)
参加費:無料(カンパ歓迎)
申し込み:要(下記をご覧ください)
講師プロフィール:小山 美砂(こやま みさ)ジャーナリスト
2022年7月、「黒い雨被爆者」が切り捨てられてきた戦後を記録したノンフィクション『「黒い雨」訴訟』(集英社新書)を刊行した。大阪社会部を経て、2023年からフリー。広島を拠点に、原爆被害の取材を続けている。
■お申し込みはこちらから(後日zoomリンクを送信します)
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お問い合わせ: sayogenkobe-staff★mlist.ne.jp (★を@に変えてください。)
主 催:さよなら原発神戸アクション https://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-258.html
FBイベントページ https://www.facebook.com/events/3551719685046321/
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もちろん私も参加します。司会担当です♪
☆知っていますか?PFASってなあに?@Veterans for Peace 2023 Peace Speaking Tour
日時:2023年10月4日 (水) 18:30〜20:30
会場: アバンティ響都ホールJR京都八条東口から徒歩1分
スピーカー: 小泉昭夫、京都大学名誉教授
パット・エルダー、VFP「ミリタリーポイズンズ」 ディレクター
資料代: 500円
主催:Veterans for Peace、 アレン・ネルソン・平和プロジェクト他
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京都での開催ですが、PFAS問題の先駆者とも言えるおふたりのお話を聞きに、参加したいと思っています。
VFPの東京での集会が記事で紹介されています。
■「独立した第三者 調査を」 米横須賀基地のPFAS考える 集会に60人参加
東京新聞 2023年9月27日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/279988
++ 動画紹介 ++
■命ぬ水~映し出された沖縄の50年~
https://www.qab.co.jp/sp/nuchinumiji/
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米軍基地による水のPFAS汚染、延々と続く人権侵害の一端を
世界に知らせるための琉球朝日放送の傑作です。英語字幕版もあります。
++ 英語のブログを更新しました ++
「暴力の連鎖を希望の連鎖に変えるために、あなたの力を分けてください。」
今回は、2004年に刊行した「花と爆弾」の序文の最後の文章を紹介しました。
世界はますます暴力的になっているけれど、きっと変えられると信じて、
今年、20回目の寄付をしたことを綴りました。
The 20th donation from "Flowers and Bombs"
https://tankaagainstwar.blogspot.com/2023/09/
++ 第20回「花と爆弾」寄付報告 ++
初めて寄付をさせてもらった2004年9月の第1回から、
毎年コツコツ続けて今年で20回目となる「花と爆弾」からの寄付を、今週送金してまいりました!お陰様で今年も87,050円の寄付をさせていただくことができました。いろいろな形でご支援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
今年で20年目と思うと、感慨深いものがあります。ほんとうはアフガニスタンやイラクに平和が訪れ、福島原発事故による影響の心配もなくなって、寄付が不要となる日が待ち遠しいのですが・・・。これからもコツコツ続けます。
詳細はこちらをご覧ください↓
https://whatsnew-on-flowersandbombs.blogspot.com/2023/09/20.html
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素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ
ナバホ族の格言
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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪
♪♪ 発行者プロフィール ♪♪
小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。
2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。
2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。
さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。
できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。
「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました
ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com
ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/
メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓
https://www.mag2.com/m/0000273399.html
満月ですね。 20回目の「花と爆弾」からの寄付も記念して。 |