「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」
ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言
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このところ「ビジネスと人権」(国連が定めた、企業活動と人権の関係についての人権尊重の責任を明確にするグローバルな枠組み)に関する書籍を読んでいます。
学校で学ぶようなアプローチではなくて、
世界のサプライチェーンで生き残るために!のような、
シビアな文脈での「人権」で、
ある意味すっきりと「人権尊重」のために何が必要かを理解できます。
「人権」と「思いやり」とは違うものですが、どう違うのかを
人権を「尊重する」とはどういうことかという視点から語られている章を紹介します。
*<思いやりとは>思いやる側の内心、主観、心情を指していますが、
人権の尊重においては、尊重する側がどう思うかというのは基本的に問題ではなく、
尊重される側が思っていることや、その人が決めたことを(そのまま)大事にすること。(中略)この点こそが「ビジネスと人権」を正確に理解することの中核。(p.55)*
そして、「尊重」においては、尊重される側の意思決定がされる際には、
それが何らかの制約や抑圧を受けずに自由な状況下で行われていることが重要で、
それに先立ち十分な情報提供がなされていることが前提となることとあります。
また、「ビジネスと人権」の指導原則における企業の人権尊重責任とは
“ do no
harm” 「害をなさない」とされているとのこと。
周りの現実を見れば、企業の利益のために
周辺住民の健康を害しかねない有害物質が公表もされずに排出されていたり、
その結果、河川が汚染され、飲み水までも汚染されたり、
それが問題にならないようになのか、
政府は規制するための法律を作らないどころか、
汚染を助長するような法律を作ったりと、
害を受ける個人などおかまいなしに、
さまざまなharmがまかりとおっていることを
いろいろ思いうかべながら、読み進めています。
*引用文献
『「人」から考える「ビジネスと人権」』湯川雄介著 有斐閣 2024年刊
日本の企業や政府には、読むことをおススメします。
これ以上、日本が人権後進国になることは、
ビジネス上の大きなリスクになることを知る必要がありますよ。
= 関連情報 =
上記の書籍の中でも「人権についてわかりやすい本」として紹介されていた
『武器としての人権』の著者の藤田早苗さんが2025年5月-6月日本各地で講演されます。
■『思いやり』と『人権』はどう違う?
今回は初の北海道での講演も。詳細は↓
日本の表現の自由を伝える会 https://hyogen-tsutaeru.jimdofree.com/
2023年の記事ですが、「ビジネスと人権」の調査団が来日したときのものです。
■国連調査団「汚染者負担の原則に基づき、事業者が責任を」/
記者会見開きダイキンを牽制/国連人権委で報告へ
TANSA 「公害PFOA」2023年08月04日
https://tansajp.org/investigativejournal/10148/
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++ 今週の気になるニュース ++
■姫路市東部の井戸水でPFAS検出
国の暫定指針値を超える
NHK 兵庫News Web 2025年5月7日
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20250507/2020028553.html
千葉県では、PFASが検出された井戸の水を飲んでいた人の血液検査の結果が・・・
■PFAS
住民10人中9人米学術機関の指摘値超える 鎌ヶ谷
NHK 千葉News Web 2025年5月7日
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20250507/1080025496.html
兵庫県でも各地でPFAS汚染が検出され、いろいろと要望にも行きたいですが、
この知事では、何を言っても無駄な気がします。
↓
■兵庫・斎藤知事「消費者庁の指摘は一般論」
公益通報者保護法の解釈、県の対応は適切と主張
神戸新聞NEXT 2025/5/8
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b5dafaf060bea0f6a617d9264604dfda53f3d39
SNSの仕組みや、情報の取捨選択の重要性が
わかりやすく語られている記事でしたのでご紹介します。
↓
■その情報、自分で「選んだ」つもりが…
刺激的投稿が優先表示されるSNSの仕組み 慶応大・山本龍彦教授
神戸新聞NEXT 2025/5/9
https://news.yahoo.co.jp/articles/5e5f5a56ab61f1af0428c71c64ae3f7e296398a5
++ イベント紹介 ++
☆院内集会「
政策決定プロセスに 幅広い市民参加を 」
3月下旬、政府がパブリックコメント(意見募集)の「大量投稿」を問題視し、意見募集方法や集約方法を再検討しているという旨が相次いで報道されました。その後4月より、受付番号の乱数化など一部の対策が取られています。
しかしそもそも、政策決定プロセスに対し、市民参加の機会がほぼパブコメのみに限られているということ自体が問題です。しかも、政策案が詳細にまとめられた最後の段階での実施であるため、数多くのパブコメが寄せられたとしても、その意見が政策決定に反映される余地はほとんどありません。
報道を機に、未成熟な日本の市民参加プロセス、意思決定プロセスこそ見直さなければならないと、幅広い市民団体が集いました。
本集会では、大久保規子さんから環境政策への市民参加を定めたオーフス条約について紹介いただきながら、日本でも目指すべき市民参加や政策決定のあり方について議論します。
日 時:2025年5月13日(火)13:30〜15:00
場 所:衆議院第二議員会館・第7会議室
申 込:
(オンライン参加)https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_-LTKdN4zRHax4-vnHKyUfQ
*会場参加は、メディア、国会議員および主催・協力団体のみとなりますこと、ご容赦ください。Zoomはどなたでもご参加いただけます。
■プログラム:
〇講演:「政策決定プロセスへの市民参加を実現するための条件
── オーフス条約を手がかりに」
/
大久保規子(大阪大学大学院法学研究科教授)
〇コメント:
若い世代の参加 川﨑彩子(原子力資料情報室、ワタシのミライ)
開発系団体から 若林秀樹(国際協力NGOセンター)
環境団体から 伊与田昌慶(国際環境NGO 350.org Japan)
主 催:オーフスネット、グリーン連合、原子力市民委員会、国際協力NGOセンター(JANIC)、日本環境会議、ワタシのミライ(50音順)
詳細:https://watashinomirai.org/20250513_process/
↑
政策決定のプロセスに害を受ける当事者が参加することは人権の一つです。
大切な視点なので、私もzoomで参加します♪
いよいよ明日です!
☆北西の風が吹くとき~島根原発をめぐるお話~
日 時:2025年5月11日(日)13:30開場 14:00~16:30
会 場:神戸市立婦人会館5F「さくら」 https://kobe-fujin.jimdoweb.com/
※資料代:1000円(25才以下は500円) ※申し込み不要(先着順 170名)
神戸の北西に位置する島根原発。海外には、オーストリアやドイツ、フィリピン、台湾など、稼働されないまま廃炉となったり、跡地が遊園地に生まれ変わった原発もあります。日本も東日本大震災で経験した悲惨な原発事故を二度と繰り返さぬよう、一緒におふたりのお話を聴いてみませんか?
講師:芦原康江さん(島根原発ネットワーク事務局長)
末田一秀さん(はんげんぱつ新聞編集長)
主催:さよなら原発神戸アクション
詳細:https://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-274.html
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私は司会を務めます。
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素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ
ナバホ族の格言
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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪
♪♪ 発行者プロフィール ♪♪
小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。
2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。
2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。
さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。
できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。
「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/
ブログ「花と爆弾」Words for Peace: https://flowersandbombs.blogspot.com/
ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/
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