2026年6月20日土曜日

【第923号】母国汚染避難所

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言

                                         

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今週は、いろいろ検索していて、ある論文に出会い、

母国汚染避難所(Home-Country Pollution Haven)という言葉を知りました。

 

もう少しかみ砕いた日本語にしてみると、

母国を、汚染物質をまき散らしても儲けられる場所として利用することでしょう。

 

具体的には、 多国籍企業が、自国の行政による監視の甘さや制度の隙間を突いて、

自国内の地域社会に環境コストを押し付ける現象。

「母国」であっても、以下のような構造的要因が重なると、

特定の地域が企業にとって都合のいい「汚染避難所」と化すのです。

 

行政の不作為と規制の遅れ: 政府が「予防原則(リスクが未確定でも対策をとる原則)」を放棄し、有害物質への規制法制化を意図的に遅らせる。

 

規制の虜: 規制する側であるはずの政府や自治体が、企業の経済的利益や雇用を守るために、企業側の論理に「丸め込まれて」しまう現象。

 

企業城下町の沈黙: 企業が地域経済に多大な貢献をしているため、地元の自治体や住民が環境汚染に対して声を上げにくく、汚染コストが自然や地域住民の健康へ外部化(未払いの債務として転嫁)される。

 

 

ああ、まるでダイキン工業淀川製作所によるPFAS汚染のようだ!と思いませんか?

 

それもそのはず、この論文のタイトルは、

■多国籍企業の制度的アービトラージと「母国汚染避難所」としての日本:ダイキン工業淀川製作所におけるPFOA汚染問題の政治経済学的分析

野口 義直(摂南大学准教授・環境経済)

摂南経済研究第16巻第12号(2026),49 82ページ

https://cir.nii.ac.jp/crid/1050589221517801216

 

 

上記の論文では、多国籍企業が母国を汚染するという話ですが、

日本は何にしても規制が緩く、

国全体が、様々な業界の規制の虜になり、企業城下町になり、

国土と国民の健康に、汚染コストが押し付けられている状況だと思います。

 

この論文は日本国への警鐘で終わっています。

「これは、日本市場全体が世界のESG投資対象から排除される原因となる「国家的なリスク」へと膨れ上がっている。これは、人権侵害を資源として利用する産業政策が招いた、避けようのない「経路依存の罠」*である。」(原文英語)

 

人権侵害を資源として利用する産業政策を、

一刻も早く転換させましょう。

 

 

*経路依存の罠=過去の慣行が現在の改革を制約すること。

例えば、 過去の成功体験に固執する上層部や、現状のルールで利益を得ている勢力が変化を拒むこと。

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++ 今週の気になるニュース  ++

 

PFAS、独の指針10倍も 静岡住民検査、工場関連か

共同通信 20260615

https://www.47news.jp/14473066.html

    ↑

三井ケマーズも日本を汚染避難所としているようです。

こちらのニュースはAGC

  ↓

■物流センターの井戸水からPFAS検出 指針の1200倍 千葉

毎日新聞 2026/6/12

https://mainichi.jp/articles/20260612/k00/00m/040/330000c

 

 

最後に、朗報を。

■クボタ、「永遠の化学物質」PFASの分解実験に成功 溶融炉を利用

朝日新聞 2026617

https://www.asahi.com/articles/ASV6J34RMV6JPLFA007M.html

 

実は以前から気になっていたクボタの溶融炉によるPFASの熱分解。

やっと実験成功となったようです。

ただ、ヨーロッパでは、溶融炉ではなくロータリーキルン炉というものが、

すでに効果的として使用されているとも聞きます。

なにはともあれ、PFASは放射能と違って分解できるのです。

対処方法はあるのです。

 

 

 

++ イベント紹介 ++

 

☆未来への選択を、郡山市から考える

4回 放射線防護の民主化フォーラム

日 時:20266 27日(土)〜 28日(日)

場 所:けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター)5階 集会室 + オンライン配信によるハイブリッド開催

参加費:無料

主催:放射線防護の民主化フォーラム

詳細:https://www.ccnejapan.com/events/20753/

 

フォーラムの趣旨より:

福島第一原発事故後の放射線防護における最大の問題は、

市民の人権や意向を無視した方策がとられてきたことにあります。

  ↑

原子力発電は、人権侵害を資源として利用する産業政策の最たるものです。

 

 

☆『被ばく「封じ込め」の正体〜広島・長崎・ビキニ・福島の声から』

オンライン連続読書会 第3回 (テーマは福島の甲状腺がんの若者と太平洋で被ばくした船員)

日時:202678日(水)20:0021:30

場所:オンライン(zoom

参加費:無料(カンパ歓迎)

お申し込みは、下記フォームよりお願いします。

読書会前日にzoom情報をメールでお届けします。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe2BxxYdpF1VReFn9pAmvablnRnEkJqTIITnQAke4tvGGFvow/viewform

主催:さよなら原発神戸アクション

詳細:https://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-279.html

 

2回の読書会にHihukushoラジオのナビゲーターの方が参加してくださったご縁で、広報を兼ねてゲスト出演させてもらいました。

Hihukusho ラジオ #143(鈴木順子さん・小橋かおるさん / さよなら原発神戸アクション) 2026615

https://www.youtube.com/watch?v=O-m4oEVauVI

 

被ばく封じ込めも、人権侵害を資源として利用する企業や国家のためのもの。

この正体について、少し話させてもらいました。

貴重な機会に感謝です☆

 

 

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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪

 

 

 

♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HPhttps://hanabaku.blogspot.com/

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: https://flowersandbombs.blogspot.com/

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

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