2019年6月8日土曜日

【第556号】横浜からの続報


「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」
ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★
先週の当メルマガで、
横浜市の保育園で園児ふたりが白血病を発症し、
保護者の方たちが市に「汚染土壌の移設」を要請したとのニュースを紹介しました。

その後、次のニュースが届きました。
    ↓
■横浜の保育園で“汚染”土騒動 園児2人が白血病発症 市は動かず
AERA.dot 2019年6月1日
https://dot.asahi.com/wa/2019060100003.html?page=1


このニュースに愕然とし、
この要請が出され、審議された横浜市議会のインターネット中継録画を見ました。

横浜市内の保育園でふたりの子どもが白血病を発症したことを受けて、
2019年5月29日、こども青少年・教育委員会に出された二つの請願。
請願第 4 号 市内保育園等における白血病発症の実態調査等について
請願第 5 号 市内の学校及び保育園等における放射能汚染土壌の撤去等について
これがおよそ30分の審議の後、不採択となったのです。


その検討の様子を見ましたが、
「汚染土壌」の撤去よりも、
「保護者の不安を取り除く」ことが重要と、
自民党、公明党の議員を中心に繰り返し述べていました。


「不安を煽らないように」除染後に発生した
「土壌」(彼らは汚染土壌と言われるのも心外なようです)を
撤去しないとの言い分ですが、
そこにどれだけの量の土壌が埋められているのかも
市は答えられないのが現状です。


保護者の不安を取り除くには、しっかりとした調査を。
空間線量でなく、きちんとベクレルで危険性を語るべきです。*


その横浜市の委員会で職員や議員らは、
「福島県でも原発事故由来の白血病や甲状腺ガンの上昇は見られない」と
言っていました(だから園内の「土壌」は関係ないと)。


福島第一原発事故以前は、
子どもでは100万人に1人か2人しか発症しないと言われていた甲状腺ガン。
今週発表された、福島県の甲状腺検査の2巡目(14年~15年度)でも、
約27万人が受診し、このうち71人に、
ガンまたはガンの疑いが発見されたとの報道がありました。

それでも「原発事故による被ばくとは(現時点で)関連ない」との発表。


あなたは納得できますか?



*保育園や学校などに埋められている除染後の汚染土壌については、
横浜市議会では以前から問題になっているようで、
井上さくら市議(無所属)は、独自にサンプルを取って測ったことが、
横浜市議会の議事録に掲載されていました。
「たまたま私がはかったのが2万4000ベクレルだったのですが、
もっと高いものもあるかしれません。何万ベクレルあろうが、埋めて、
上からはかれば、その線量以下ならいいのだと、市長、本当にそう思われるのでしょうか。」
詳細は下記リンクをご覧下さい。(井上市議の質問は最後に出ています。)
■横浜市  平成26年第4回定例会  12月03日-16号
http://giji.city.yokohama.lg.jp/tenant/yokohama/MinuteView.html?council_id=474&schedule_id=3&is_search=true



= 関連サイト&ニュース =
■横浜市会 こども青少年・教育委員会 中継録画
http://gikaichukei.city.yokohama.lg.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=6987
※請願第4号及び第5号の審査は、↑動画の 05分~37分20秒 です。

■福島の小児甲状腺がん、被曝との関連否定 県の専門部会
朝日新聞DIGITAL 2019年6月4日
https://www.asahi.com/articles/ASM634WF5M63UGTB009.html
゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★


上記からもわかるとおり、
国や行政に任せていては、子どもたちを守ることはできないようです。
私たちが立ち上がって異を唱えない限り、
彼らは原発事故などなかったような政策をとり続けるでしょう。
どうしてこのような放射性汚染物のずさんな処置が行われているのか、
また、どうしたら止めることができるのかについて、
お話しさせてもらう機会を得ました。
ぜひお聞きいただいて、一緒に動いていただければありがたいです。
      ↓
☆「7世代に思いをはせて
  〜放射能汚染から子供たちを守るために〜」
ゲスト:小橋かおるさん
日時:2019年6月29日(土)14:00〜16:00(13:30開場)
会場:神戸YWCA会館5Fチャペル(地図)
参加費: 500円 お子さま連れ歓迎
~この地球は先祖からの贈りもの、そして子孫からの大切な預かりもの。
複雑怪奇な世の中ですが、いつも「七世代に思いをはせて」
何をすべきなのかを考えて動いてきました。
最初はいつもひとりで動き始めますが、一緒に動いてくれる方たちに巡り会い、
戦禍に苦しむアフガニスタンやイラクの子どもたちの支援、
福島第一原発事故の影響から子どもたちの健康を守るための活動を続けています。
そしてこれから、放射性汚染土の拡散を止めるために動こうと思っています。
子孫からの大事な預かりものの大地を守るために、
少しお耳を傾けていただけませんか?~
主催・お問い合わせ:神戸YWCA平和活動部
詳細:http://www.kobe.ywca.or.jp/top/activities/forpeace/session/



++ イベント紹介 ++
芦屋「九条の会」14周年記念のつどい
☆平和の光と戦争の陰
~わが街の秘められた戦後史から考える~
日時:2019年6月22日(土)14時~16時30分(開場13:30) 
講師:坪井兵輔さん(阪南大学国際コミュニケーション学部准教授)
場所:芦屋市上宮川文化センター(芦屋市上宮川町10-5)
参加協力費:500円(大学生以下・障がい者無料)
保育あり(15日までに要予約) 手話通訳あり
詳細:http://ashiya9.web.fc2.com/
    ↑
神戸港の軍事利用の可能性についてのドキュメンタリー番組を制作された
坪井兵輔さんの講演会です。私も参加予定です♪



++ 今週の気になるニュース  ++
上記の講演会の講師の坪井さんも
もともとはテレビ局でジャーナリストをされていましたが、
思うような仕事がしづらくなって、教員に転職されたと聞いています。
ジャーナリストが、仕事がしにくいとはどういうことなのか?
必要な情報が、政府やスポンサーの意向に左右されて、
私たち国民に届かない危険性を
国連特別報告者の勧告は物語っていると思います。
      ↓
■表現の自由「日本は勧告をほぼ履行せず」国連特別報告者
朝日新聞DIGITAL 2019年6月6日
https://www.asahi.com/amp/articles/ASM656VJBM65UHBI01Y.html
「言論と表現の自由に関する国連の特別報告者デービッド・ケイ氏が、
日本のメディアは政府当局者の圧力にさらされ、
独立性に懸念が残るとの報告書をまとめた。」


++ 感謝 ++
お知らせしておりました
「ここまでわかった内部ひばく~セシウムボールのゆくえ~」
郷地秀夫医師講演会は、予想を大幅に超える方がご参加くださり、
たいへん意義深い講演会となりました。
講演の内容は、来週にでも動画とブログでご紹介したいと思います。
空間線量では測ることのできない「内部ひばく」の危険性・・・
今、日本に住むすべての人に知ってもらいたいと、強く思います。



++ 「7世代に思いをはせて」バックナンバーについて  ++
2008年10月から毎週土曜日に発行してきたメールマガジン「7世代に思いをはせて」。
2019年4月15日よりメールマガジン発行媒体のまぐまぐ!さんのサービス変更のため、
これまでのバックナンバー公開がなくなりました。
その後の投稿は下記のブログに転載する形で、
バックナンバー公開を私なりに続けています。ご活用ください。
ブログ:「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/
メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓
https://www.mag2.com/m/0000273399.html


++ ++ ++ ++
 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ
                       ナバホ族の格言
++ ++ ++ ++


♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪


♪♪ 発行者プロフィール ♪♪
小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。
2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。
2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。
できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。
「花と爆弾」HP:http://www1.plala.or.jp/cheko/kaoru/
ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com
ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/