2019年7月27日土曜日

【第563号】オーストラリアの年金と消費税


「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」
ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言

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参議院選挙が終わりましたね。
大手メディアをざっくり見ると、
与党が勝ち、「信任をいただいたので、改憲論議を進める」、
「消費税は10月に10%に増税する」となっていますが、
そうなのでしょうか?

実のところ、自民党は9議席も減らし、
参議院における単独過半数を失い、
また改憲の発議に必要な3分の2の議席にも届きませんでした。

また、有権者が望むのは、年金など社会保障政策であって、
改憲などではありません。


多くの人が不安に思う年金制度について、何かモデルはないかと思っていたら、
オーストラリアの年金制度についてのサイトに出会いましたので、ご紹介します。

「オーストラリアの年金制度には特筆に値することがいくつかある。
1点目は、公的年金である「老齢年金(Age Pension)」の財源を
国の一般会計で賄う税方式であること。つまり、国民は年金保険料を払っていない。
2点目は、ほぼすべての被雇用者を対象とした私的年金
「スーパーアニュエーション(Superannuation)」が強制加入であること。
3点目はスーパーアニュエーションの拠出義務が加入者本人ではなく、
雇用主に課せられていることだ。」*


国民は個人的には年金保険料などの支払いをすることなく、
社会制度、税制の中で、老後はしっかり年金をもらうことができる。

なかなか良いですよね?
これが、日本と同じく「中負担・中福祉」と言われる国の年金制度です。


ちなみに、オーストラリアの消費税は10%。
しかし、水、食料品や医療、教育など多くの生活必要品が課税対象外です。

法人税は、一部を除いて30%、
所得税は、おそらく多くの国民が19% ~ 32.5%の税率だと思われます。


私はオーストラリアに留学していたこともあり、
現在も友人たちが暮らしていますので、
オーストラリアも様々な問題を抱えているのは知っています。

それでも、この税と年金の制度は、
参考にするべきところがたくさんあると思いました。


改憲など論議している場合ではありません。
日本に住むわたしたちの暮らしを守るための政策を、
国会でどんどん検討してもらわなくてはと思います。


なにより、今回の参議院選挙を通して、
山本太郎さんが全国各地で訴えられたとおり、
消費税は、私たちの社会保障に使われているのではなく、
法人税、所得税の減税による減収分に補填されていたことを
多くの人が知ることとなりました。

飲み水にまで税を課す消費税・・・
まずはこれを正していかねばなりません。


*引用サイト
■【世界から】評価が高い豪の年金制度、その仕組みとは
47NEWS 2019/7/23
https://this.kiji.is/526291703846601825?c=39546741839462401

= 参考サイト =
■オーストラリアの税金
https://www.kaigaiijyu.com/country/australia/tax.php

■JETRO 税制:オーストラリア
https://www.jetro.go.jp/world/oceania/au/invest_04.html

■自民、単独過半数割れ 公明は主張強める構え
日本経済新聞 2019/7/22
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47635620S9A720C1PP8000/

■首相に望む政策、社会保障38%改憲3% 朝日世論調査
朝日新聞DIGITAL 2019年7月23日
https://www.asahi.com/articles/ASM7R33WZM7RUZPS001.html

■動画20190725 
そもそも総研 緊急特集・れいわ旋風 山本太郎代表
https://www.dailymotion.com/video/x7e7zxp
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++ 今週の素晴らしいニュース  ++
■国会バリアフリー化へ 車椅子議席や介助者代理投票…れいわ2氏当選受け
毎日新聞2019年7月25日
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190725/k00/00m/010/101000c

■れいわ・山本代表「次期衆院選では100人規模で擁立」
毎日新聞2019年7月22日
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190722/k00/00m/010/030000c

国会の雰囲気が変わり、次の選挙のゆくえが気になる・・・
皆が生きやすい、暮らしやすい社会に変わっていけるかも・・・
そんなワクワクを感じています。
この芽をつぶさないように、応援していきたいと思います。



++ イベント紹介 ++
脱原発で知り合ったドイツ人の女性が言ってました。
「国会が静かなら、ストリートが騒ぐ時!」

国会が消費増税、年金改革の議論をしないのなら、ストリートで!
友人たちと「消費税廃止デモ」を計画中です。
おそらく8月10日の夕方に大阪での開催となります。
できれば、スケジュールを空けておいてください(*^_^*)


★「女を修理する男」上映会+トーク
会場:神戸学生青年センター (阪急六甲駅 北へ徒歩2分ほど)
料金:一般1000円 学生500円
日時:2019年8月4日(日)
11:00~ 13:30~ 17:00~ 3回上映  シネマトーク 15:45~
ちょこっと感想カフェ(感じたことを話したり聞いたりのシェア会。お茶付き)16:15~
シネマトーク 杉山精一先生(神戸市外国語大学 総合文化准教授)
主催:「女を修理する男」上映実行委員会
共催:神戸学生青年センター
詳細:https://www.cinemo.info/1286tn



++ イベント再掲 ++
とても興味深い講演会です。私も参加予定です。
■核戦争を防止する兵庫県医師の会 第38回総会記念講演
     米公文書から迫る核兵器・原発推進体制の闇
日 時 2019年7月28日(日)14:00~16:00
会 場 兵庫県保険医協会5階会議室
講 師 高橋 博子 氏(名古屋大学大学院法学研究科研究員)
参加費無料 どなたでもご参加歓迎です

機密解除された米国の公文書にもとづき、当局がヒロシマ・ナガサキ、
ビキニの原水爆被害者を治療でなく、「核時代」の次の戦争に向けた研究の対象としか
みなかったことを明らかにした、米国の核開発史に詳しい高橋博子さんに、
広島・長崎に米原爆傷害調査委員会(ABCC、現在の放射線影響研究所の前身)が
できる経緯や、原子力推進の体制の実情について、お話いただきます。

■高橋博子(たかはし・ひろこ)氏
名古屋大学大学院法学研究科研究員。アメリカ史専攻。日本平和学会会理事。
広島平和記念資料館資料調査研究会委員、第五福竜丸平和協会専門委員。
著書に『〈新訂増補版〉封印されたヒロシマ・ナガサキ―米核実験と民間防衛計画』(凱風社、2012年) など。

お問い合わせ・お申し込み先
核戦争を防止する兵庫県医師の会 
shin-ok@doc-net.or.jp TEL.078-393-1807 FAX.078-393-1802 
詳細:https://www.facebook.com/events/334200463909144/



++ 「7世代に思いをはせて」バックナンバーについて  ++
2008年10月から毎週土曜日に発行してきたメールマガジン「7世代に思いをはせて」。
2019年4月15日よりメールマガジン発行媒体のまぐまぐ!さんのサービス変更のため、
これまでのバックナンバー公開がなくなりました。
その後の投稿は下記のブログに転載する形で、
バックナンバー公開を私なりに続けています。ご活用ください。
ブログ:「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/
メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓
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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ
                       ナバホ族の格言
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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪


♪♪ 発行者プロフィール ♪♪
小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。
2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。
2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。
できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。
「花と爆弾」HP:http://www1.plala.or.jp/cheko/kaoru/
ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com
ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

2012年に久し振りに訪れたパース
オーストラリア