2019年12月7日土曜日

【第582号】北極星


「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」
ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言

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4日、アフガニスタンで戦乱と貧困に苦しむ人々のために、
30年以上も現地で活動されてきた中村哲医師の訃報が届きました。

2001年の同時多発テロに端を発するアフガン空爆後は、
すぐさま支援物資をアフガニスタンに届けられ、
2003年からはアフガニスタンでの「緑の大地計画」という、
壮大な灌漑(かんがい)事業を始められた中村医師を、
私も微力ながらずっと応援し、寄付を続けてきました。


暴力の連鎖は止まらず、
人々の苦しみや哀しみをむさぼって
肥えていく軍需産業と、
それにコントロールされる各国政府。

この地獄の暗闇のような世界で、
中村哲医師は、いつも確かな方向を示してくれる
北極星のような存在でした。


中村哲さん、ありがとうございました。
あなたをとおしてアフガニスタンの人々を支援できたこと、
この支援をとおして、あなたの生き様に触れる機会を得たことに、
心から感謝し、また誇りに思います。

「緑の大地計画」は続きます。
これからも導いてください。
あの夜空の北極星のように。


中村医師がずっと望んでいたアフガン全土での「緑の大地計画」は、
JAICAが灌漑事業として展開を始めています。
■アフガニスタンで持続可能な農業を支える
JAICA 2019年2月5日
https://www.jica.go.jp/topics/2018/20190205_01.html


また、最後の講演は、
「水資源の確保や管理についての研修のため国際協力機構(JICA)九州を訪れていた
アフガニスタン政府の職員5人への灌漑事業などについてだったとのことです。
■中村哲さん、最後の講演 即座に答えた「物差し捨てて」
朝日新聞DIGITAL 2019年12月5日
https://www.asahi.com/articles/ASMD45WBKMD4TIPE02D.html

中村医師が、アフガニスタンの人々のために、
地元でできる灌漑事業の方式を、
アフガニスタンの人々とともに確立した「緑の大地計画」が、
しっかりとアフガニスタン全土に広がることを見届けたいと思います。


中村医師の西日本新聞連載での最後の報告文となりました。
■アフガンの地で 中村哲医師からの報告】信じて生きる山の民
西日本新聞 2019/12/2 11:47
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/564486/


中村医師から私たちへのメッセージでもあるように思えましたので、
facebookで紹介させていただきました。
■2008年の伊藤和也さんへの中村哲医師の弔辞
https://www.facebook.com/kaoru.kohashi/posts/1702189393250884
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どうぞご覧ください。
■ETV特集・選 追悼 中村哲さん「武器ではなく 命の水を」
2019年12月7日(土) 午後11時00分(60分)
2019年12月12日(木) 午前0時00分(60分)
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/20/2259690/index.html

■U2「命奪っても誇りは奪えない」公演で中村氏追悼
NHK NEWS WEB 2019年12月6日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191206/k10012204821000.html



++ 今週の気になるニュース  ++
■安倍首相、年明け中東訪問検討 自衛隊派遣、各国に直接説明へ
時事通信2019年12月05日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019120401132
「シーレーン(海上交通路)の安全確保のため」に中東に派遣される日が来るなどと、
安倍政権誕生前には、自衛隊の隊員たちは想像もしていなかったのではないでしょうか?
安倍政権のような無責任な政府に、このようなことをさせてはならないと思います。
そして、このような行動が、中東各地で尽力するNGO職員、ジャーナリストを
どれほど危険にさらすことか・・・。


■「人力で排気筒切断、4ブロック目の作業完了 福島第一原発」*動画あり
東京新聞2019.12.4
https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1224
作業員の方が、ゴンドラからぶら下がって、被曝をしながらの作業を強いられての、
高濃度に汚染された排気筒の切断・・・。
そもそもこのような原発事故が起きたのも、東電が津波対策を怠ったのが原因と、
東電幹部の刑事裁判の中で明らかになっています。
それでも何の反省もなく、再稼働を進め、汚染水の海洋投棄をもくろむ彼ら。。。
      ↓
■【原発汚染水】東電、ケチって海洋投棄 経産省の資料で明らかに
BLOGOS 田中龍作2019年12月05日
https://blogos.com/article/421913/
      ↑
経済産業省が考えることですから、そのようなことだと思っていました。
ほんとうに私たちがしなければならないことを、
下記ブログにまとめましたので、ご覧頂ければ光栄です。
      ↓
■放射能汚染水の拡散を止めるために~わたしたちにできること~
Words for Peace:http://flowersandbombs.blogspot.com/2019/11/


3日に山本太郎さんの神戸での街頭記者会見がありましたので、
ボランティアスタッフをしながらお話を聞きました。
神戸新聞さんが、街頭記者会見の様子をステキに紹介してくださっています。
    ↓
■れいわ山本代表、神戸で演説「人に優しい政治を」
神戸新聞NEXT 2019/12/3
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201912/0012930281.shtml

演説はこちらの動画でご覧になれます。
【動画】山本太郎 れいわ新選組 代表 街頭記者会見 神戸(2019/12/3)
https://www.youtube.com/watch?v=ForCFFX6T2A

神戸の街頭記者会見では、ボランティアをししながら思ったのは、
他の政党だったら、これだけ多くの人(常時200~300人)が、
3時間も党首に質問したり答えをじっと聞き入ったりって、考えられないなぁ、
街宣が終わったら、寄付やポスター貼りの申し込みに人が殺到するなんて、
ほんとうに信じられないなぁということ。
ボランティアも20代後半から40代ぐらいの女性も多く、
ポスター貼りを申し出てくれた人の中には、30歳前後の男性も多くて、
なんだか可能性を感じました。



++ イベント紹介 ++
☆いのちとくらしの映画祭with湯浅誠Ⅱ
湯浅誠講演会「身近にある貧困から眼をそらさない、自分事として考えよう」
&映画「1945年の精神」上映会
日時:2019年12月15日(日)12:30~16:30 開場12:00
会場:神戸市教育会館 大ホール(神戸市中央区中山手通4-10-5)
◆タイムスケジュール
 12:30       開会
 12:40~14:15 映画上映会「1945年の精神」(上映時間94分)
 14:15~15:00 休憩 ※同会場にて関連団体ブース出展
 15:00~16:30 湯浅誠さん講演会(90分)
 16:30       閉会
定員:200名(先着順)
料金:当日1,200円  前売り1,000円 
    小学生以下 300円(当日・前売り共通)、未就学児 無料
    割引:大学生以下、低所得者、障がい者は半額(当日600円、前売り500円)
    ※1日通し料金です。バラ売りはありません。
主催:いのちとくらしの映画祭with湯浅誠講演会実行委員会
詳細:https://www.facebook.com/events/688882401614719/



++ イベント再掲 ++
☆望月衣塑子記者 講演会
「民主主義とは何か?」
日時:2019年12月14日土曜日 14:00〜16:00 13時半 開場
参加費: 大人 千円 学生(高校生、大学生)500円
場所: 尼崎市立中央南生涯学習プラザ
(サンシビック尼崎内 尼崎市西御園町93-2 )
http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/map/1000380/1000418/1000834.html
東京新聞記者である望月衣塑子さん著「新聞記者」が映画化。
メディアの現場がどうなっているのか?話をしていただきます。
詳細:https://www.facebook.com/events/607737113088172/
主催:望月衣塑子講演会実行委員会


☆いよいよ明日です。
私たちの暮らしを根底から覆しかねない若狭湾の老朽原発を動かさないための
関西一円のリレーデモ&関電本店包囲行動もいよいよ明日が最終日。
12月8日の14:00~の関電包囲大集会では、
私も司会担当の予定ですので、ぜひご参加ください。
      ↓
■高浜原発から関電本店まで200km リレーデモ■
 11月23日(土休)~12月8日(日) 
危険すぎる老朽原発・高浜1、2号機、
美浜3号機の再稼動を許さない!
詳細:https://blog.goo.ne.jp/takahamakarakanden/e/064dd85659b77a7f13019394cc9ef225



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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ
                       ナバホ族の格言
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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪


++ 「7世代に思いをはせて」バックナンバーについて  ++
2008年10月から毎週土曜日に発行してきたメールマガジン「7世代に思いをはせて」。
2019年4月15日よりメールマガジン発行媒体のまぐまぐ!さんのサービス変更のため、
これまでのバックナンバー公開がなくなりました。
その後の投稿は下記のブログに転載する形で、
バックナンバー公開を私なりに続けています。ご活用ください。
ブログ:「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/
メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓
https://www.mag2.com/m/0000273399.html


♪♪ 発行者プロフィール ♪♪
小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。
2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。
2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。
できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。
「花と爆弾」HP:http://www1.plala.or.jp/cheko/kaoru/
ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com
ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/



アフガニスタン東部にあるガンベリ砂漠(写真上/2005年以前)が、かんがい水路の完成で緑の大地に(写真下/2015 年) 写真:ピースジャパン・メディカルサービス(PMS)
https://www.jica.go.jp/topics/2018/20190205_01.htmlより)