2022年2月12日土曜日

【第696号】今ここにある危機と、貧すれば・・・

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 



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今週は、NHKで再放送されていた

「今ここにある危機とぼくの好感度について」を視聴しました。


NHKのサイトより、ドラマの紹介文です。

「主人公は大学の広報マン。次々に巻き起こる不祥事に振り回され、

その場しのぎで逃げ切ろうとして追い込まれていく。

その姿をブラックな笑いとともに描きながら、現代社会が抱える矛盾と、

そこに生きる人々の悲哀に迫る。」*




舞台は、ある国立大学。

国から年々予算を削られ、研究費も心細い。

予算獲得のためには、論文不正も、健康被害もあることを認めず、

取り繕って、なんとか大学の「好感度」を維持しなければ・・・と

慌てふためく大学関係者。

あくまでフィクションではありますが、

大学を取り巻く環境は、現実でしょう。


NHKの紹介文には「そこに生きる人々の悲哀」とありますが、

私は、「この日本という国の悲哀」を感じてしまいます。



「貧すれば鈍する」という言葉がありますが、

予算がない、お金がないという理由で、

この国の最高学府までが、

いつもアタフタとお金のことばかりを考えて、

研究に集中できない状態であることは、

なんという悲哀でしょう。


学生は高い授業料を背負い、奨学金という名の学生ローンの支払いに、

大学は研究費の獲得に奔走する。

この環境でどうやって、未来を切り開くような研究ができるでしょう?


財政難、予算がないと言って、

一番「貧すれば鈍」しているのは、

この国の政府?

またはそれを信じこまされている私たちなのかも?とも思います。




= 関連サイト =

*■今ここにある危機とぼくの好感度について

https://www.nhk.jp/p/ts/J94YJZG3V6/


日本の大学の窮状がわかりやすく解説されているサイトを見つけました↓

■日本の研究開発費が少ないのはなぜか?その理由と影響を調査(2021.07.07)

https://mirasus.jp/sdgs/industry-inovation/1782


■TED日本語 - ルトガー・ブレグマン: 

貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠乏」である

https://digitalcast.jp/v/25776/

上記は、英語学習用のサイトですが、

この中で言及されているサトウキビ農家の収穫前後のIQ調査が、

「貧すれば鈍する」を証明しているなぁと思ったのでリンクします。


■「貧すれば鈍する」解釈(故事ことわざ辞典より)

貧乏をすると、毎日その生活のことばかり考えるようになるから、

人は知恵や頭の回転が衰えてしまい、賢い人でも愚かになるという意味。

http://kotowaza-allguide.com/hi/hinsurebadonsuru.html


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++ 今週の気になるニュース  ++


■“ガソリン税の減税で価格引き下げを” 野党側 引き続き求める

NHK NEWS WEB 2022年2月10日 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220210/k10013476631000.html

「立憲民主党の水岡参議院議員会長は9日

「ガソリン価格の半分近くを税金が占めており、

国民生活を考えると減税するしかない。

補助金は税金のばらまきであり行うべきではない」と指摘しました。」

      ↑

私もまったく同感です。石油元売り会社に補助金を出しても、

どれほど末端で効果があるのか?

また政権に近いオトモダチのための政策ですか?と勘ぐってしまいます。



下記の国会中継も見ていましたが、

政権にはコロナ禍で困窮する人々は見えないのか?と疑うような大臣たちの答弁でした。

山本太郎議員に与えられた時間はたったの15分。その15分の動画です。

■山本太郎の国会質問!衆議院・内閣委員会(2022年2月9日)

https://www.youtube.com/watch?v=rf2F0TDfr_U



■福島原発刑事裁判、2月9日に高裁で山場 現場検証などの採否が鍵に

週刊金曜日 2022年2月7日

https://news.yahoo.co.jp/articles/b875d24d42c8ec9ca903af23f8903dc56050838e

    ↑

裁判後の報告集会を視聴しましたが、裁判官は現場検証もしないとのこと。

原告の方の失望と憤りは想像を絶します。

非常に重要な裁判だと私は思っていますが、あまりニュースにとりあげられず残念です。

そんな中、IWJさんが記者会見の動画とともに記事を掲載してくれています。

    ↓

■東京高裁は証人尋問も現場検証も拒否!

「現場も見ないで何を判断するんだ!」弁護団は怒り心頭!~

2.9東電刑事裁判・控訴審第2回公判期日後の記者会見 

IWJ 2022.2.9 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501946



こちらもとても大切なニュースです。

■甲状腺がん患者家族ら、福島県知事に抗議

OurPlanet-TV 2022/02/08 

https://www.ourplanet-tv.org/44478/

「小泉純一郎氏ら首相経験者5人が先月27日、

EU(欧州連合)欧州委員会に送った書簡の中に記載されていた、

「多くの子供たちが甲状腺がんに苦しんでいる」という記述をめぐり、

福島県の内堀雅雄知事が記者会見で遺憾の意を表明したことに対し、

小児甲状腺がん患者の家族が知事の発言の撤回などを求め、抗議を申し入れた。

(中略)申し入れ後に、子どもが甲状腺がんの手術を受けた母親らが記者会見を行い、

「実際、何人も甲状腺がんになって、実際に苦しんでいる患者がいて、

どうして遺憾なんだろう」と涙ながらに訴えた。」



裁判のニュースが続きましたが、ひとりでも多くの方に、

裁判の存在を知ってもらい、内容を知ってもらいたいです。

この国がどこまで骨抜きになっているかが、残念ながらよくわかります。

多くの裁判で、報告集会などがオンラインで配信されているので、

ぜひご覧ください。来週も大切な裁判があります。

    ↓

☆子ども脱被ばく裁判

第2回控訴審期日オンライン配信のお知らせ

https://kodomodatsuhibaku.blogspot.com/2022/02/214.html

日時: 2022年2月14日 00:30PM~  前段集会

   2022年2月14日 03:00 PM~ 裁判報告集会

Zoomリンクなど詳細は↓

https://kodomodatsuhibaku.blogspot.com/2022/02/214.html


子ども脱被ばく裁判は現在控訴審です。

2021年3月1日に、福島地裁言い渡した判決が、

いかに理不尽であったかを、下記のメルマガで報告しています。

    ↓

■7世代に思いをはせて(2021年3月6日)

【第647号】福島第一原発事故から10年~被ばくを避ける権利を求めて~

https://nanasedai.blogspot.com/2021/03/64710.html



++ イベント紹介 ++

☆これから何する?ワイワイがやがやブレインストーミング@zoom茶話会

日時:2022年2月19日(土)18:30~20:30

会 場: Zoom(URLなどは下記をご覧ください。)

参加費:無料 (zoomをお使いの方なら、どなたでも大歓迎です。)


コロナ禍に翻弄されながらもオンラインでの講演会や交流会、

自治体への申し入れなどなど活動を続けてきましたが、

さて、今年は何をしよう?

コロナ禍が明けたら、あれしたい、これしたい、

コロナ禍が続いてもこれができるよ!などなど、

わいわい、がやがやとアイデアを話し合いませんか?

原発のない、そして被ばくを強要されない暮らしを築くために☆


ZoomのURLなど詳細は→ http://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-235.html

主催:さよなら原発神戸アクション

    ↑

もちろん、わたしもわいわい提案させてもらいます♪




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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓

https://www.mag2.com/m/0000273399.html


ドラマとは関係ない大学ですが、
母校が今後も自由闊達な学問の場であることを願って。