2022年2月26日土曜日

【第698号】一刻も早い停戦を

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★

ロシアのことには私はまったく疎いのですが、

今週、ロシアがウクライナの東部を制圧するだけでなく、

首都キエフを含む複数の都市を爆撃するとは、

誰が想像したでしょう?


ウクライナ時刻の2月24日の早朝に響いた爆音に、

現地の人々は、我が耳を疑ったのではないでしょうか?


ウラジミール・プーチンというひとりの人間の判断で、

何百万、何千万人もの人間が逃げ惑い、

命の危険にさらされる。


未明の突然の空爆に、普段の暮らしを捨て、

逃げようとする車列や地下鉄の構内に避難する人々の様子を見て、

プーチンもウクライナの住民も、同じ人間なのに・・・と、

人間社会の歪みをひしひしと感じました。



その歪みの中で犠牲になるのは、いつも弱い人たち。

下記は2004年に、イラクに思いをはせて書いた詩です。

このようなことが繰り返されないように、

一刻も早い停戦を祈って、転載します。




女の子は4才になったばかり

女の子の夢は

姉さんが大事にしている人形で遊ぶこと

その人形の金色の巻き毛は

光の中でキラキラと輝き

瞳は空のように澄んだ青で

赤いドレスはたくさんのフリルで飾られている


5才になったら

きっとあのお人形を抱かせてもらおう

それが女の子の夢

次のお誕生日には

お人形の髪の毛をといてあげよう


ある日の夜明け

空襲警報がなって

空から爆弾が降ってきた

そして女の子も、人形も、

女の子の小さな夢も

みんなみんな消えてしまった


『花と爆弾ーもう、戦争の暴力はやめようよ』p.36

小橋かおる著 北羊館 2004年刊



= 関連サイト =

戦争、紛争、災害、原発事故・・・

いつでも一番被害に遭うのは弱い子どもたちやお年寄りや病人・・・

そして、避難民となってさまよう人たち・・・

私にできることはほとんど思いつかないですが、一刻も早い停戦を願って、

拙英語ブログにも上記の詩の英詩を掲載しました。

■We Need a Ceasefire NOW in Ukraine! 

https://tankaagainstwar.blogspot.com/2022/02/

゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★




++ 今週の気になるニュース  ++

英語のニュースが続いて恐縮ですが・・・

■Panic, Fear, Disbelief: Russia's Invasion of Ukraine Could Prompt Humanitarian, Refugee Crisis

Democracy Now! 2022.2.24

https://www.democracynow.org/2022/2/24/russia_invasion_ukraine_jan_egeland

一刻も早い停戦を訴えるノルウェー難民評議会の方の訴えがとても心に響きました。

「望むのは停戦だ。いいかい?これって青臭いことかな?そうじゃないと思うね。」


■And so, Cold War II begins Just like America's military adventures,

 Russia's war of choice will wreak havoc way beyond its target.

Aljazeera 2022/2/24

https://www.aljazeera.com/opinions/2022/2/24/and-so-cold-war-ii-begins

      ↑

これまでのアメリカの他国への「侵略」に今回のロシアの「侵略」をなぞらえながら、

それらが新たなる冷戦へと世界を導きかねない危険性が語られていました。

私としては、読みながら、そのようなことにならないように、

ひとりひとりがしっかりと考え、市民レベルでも世界が連帯していく必要性を感じました。




■旧優生保護法訴訟 国の賠償責任を初認定、

逆転勝訴「20年の“時の壁”」請求権消滅せず 大阪高裁

ラジオ関西トピックス 2022/2/23

https://news.yahoo.co.jp/articles/2669b6715772e64dde1250b44ed4e8ba60aa62a6

「一審と異なるのは、手術時から提訴までに損害賠償請求権が消滅する20年の「除斥期間」について

「そのまま適用することは正義、公正の理念に反する」と判断した点だ。」

    ↑

「正義と公正」という言葉が、日本の裁判官から発せられて、

これほど感銘を受けるのは、久しぶりです。感謝です。

そして、旧優生保護法下で、どれほどの人権侵害が行われていたか・・・

    ↓

■強制不妊初の賠償命令 「時の壁」ようやく破る 原告「喜びと無念」手話で吐露

神戸新聞NEXT 2022/2/22

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202202/0015085279.shtml

「生まれつき耳が聞こえない女性は、同じく聴力のない夫と1970年に恋愛結婚した。

妊娠し74年、帝王切開で出産することに。

この際、知らないうちに不妊手術をされていた。

子どもは死亡したと伝えられ、顔を見ることはかなわなかった。」




++ イベント紹介 ++


☆オンラインイベント 「311子ども甲状腺がん裁判」

〜原告がいま、話したいこと。伝えたい思い。〜

日時:2022年3月2日(水)20:00〜21:00

出演:原告6人

弁護団(井戸謙一弁護団長、大河陽子弁護団事務局長、北村賢二郎弁護士、

田辺保雄弁護士、斎藤悠貴弁護士)

動画配信URL:https://www.youtube.com/watch?v=I9ea7hCAldQ

                ↑

時間になったら、こちらをクリックすれば視聴できるようです。

事故当時子どもだった原告さんたちの大切な声です。




☆福島原発事故から11年~飯舘村からの警告~@zoom茶話会

日時:2022年3月13日(日)18時30分~20時頃まで

会 場: Zoom(URLなどは下記さよげん神戸ブログに掲載。)

参加費:無料 (zoomをお使いの方なら、どなたでも大歓迎です。)


あの世界を震撼させた東京電力福島第一原発事故から11年となります。

もう、事故は終わったと思う人、事故のことは知らないという若い人、

そしてまるで事故などなかったように原子力発電を維持、推進しようとする企業と日本政府。

しかし、11年など、事故で大量に放出された、半減期が30年のセシウム137にとっては何でもありません。

変わらず、水に混じり、土に、ゴミに、ほこりに混じり、放射線を出し続けているのです。

飯舘村で放射能の測定を続ける伊藤延由さんのお話から、事実を見つめ、私たちの未来を考えたいと思います。


問い合わせ:ケイ090-1678-1431 sayogen_info@yahoo.co.jp

主催:さよなら原発神戸アクション

詳細: http://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-236.html

もちろん、私も参加します♪




☆国際シンポジウム:

3.11から11年ー福島と世界の今を知り、核なき未来をつくろう

日 時:2022年3月6日(日)14:00~17:30(開場13:30)

開催方法: 会場・オンライン会議システムzoomを併用 ※同時通訳あり

参加費: 無料

<第一部:福島原発事故の今>

基調講演…武藤類子(福島県三春町在住)

リレートーク

・中手聖一(福島→北海道に避難)

・大賀あや子(福島→新潟に避難)

・宇野朗子(福島→京都に避難)

・長谷川克己(福島→静岡に避難)

・織田千代(これ以上海を汚すな!市民会議共同代表)

・福島在住の母親

・リンダ・ロジャース (英ウェールズ、People Against Wylfa B)

・ヤン・ヴァローデ(ドイツ、BUND/FoEドイツ)

・太平洋諸国からのメッセージ


<第二部:これからの世界をどうつくっていくか>

核兵器禁止条約のこれから…川崎哲(ピースボート共同代表)

原発は気候変動対策にはならない…

デイブ・スウィーニー(オーストラリア環境保護基金キャンぺーナー、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)共同創設者)

核兵器と気候危機のない未来へ…奥野華子(Fridays For Future Hiroshima/Japan)

第四原発を止めた!台湾の人びとの声…Shi-Ting Chen(台湾、 緑色公民行動連盟)

主催:国際環境NGO FoE Japan、国際交流NGO ピースボート

詳細:https://www.foejapan.org/energy/fukushima/220306.html




☆<オンライン企画> 早めに申し込まれた方が良い企画です☆

東電の福島原発事故からまもなく11年 コロナで1年遅れた出版記念の会

「福祉の仕事で35年働き 

東電の原発事故で人生が変わってしまった菅野みずえさんのお話」

日時:2022年3月6日(日)14:00~16:15頃

お話: 菅野みずえさん (東電の原発事故で福島・浪江町から関西に避難)

アイリーン・美緒子・スミスさん (グリーン・アクション代表/写真集「MINAMATA


参加費:書籍代込み 1700円 (書籍が不要な方は 900円)

・参加費には書籍代(1320円税込)と送料も含みます。

・2冊目以上は1冊につき1000円(税込)追加となります。今回のみの価格です。

・お振込みいただきましたら、書籍を発送します。

申込締め切り:3月4日中

・メールでお申込みいただいたらお振込み方法、ZOOM参加方法などについて、

こちらからご連絡いたします。

・開催日直前にお申し込みの場合は、書籍の到着が後日となります。

要申込: 参加申し込みが必要です。

お申し込みはグリーン・アクションのメール info@greenaction-japan.org まで、

その他詳細はこちらでご確認ください↓ https://www.facebook.com/events/277996351065270/

主催:グリーン・アクション/アジェンダ・プロジェクト




++ おすすめの動画 ++


■プレグローバルグリーンズ世界大会 からの動画。

日本企画「原発は気候変動対策で最悪の選択-日本の「3.11」原発事故から」

https://www.youtube.com/watch?v=UxTNDCdixog

パネリスト:

橘民義さん(映画「太陽の蓋」※プロデューサー)

蛇石郁子さん(福島県郡山市議・緑の党グリーンズジャパン会員)

大賀あや子さん(原発事故避難者)

飯田哲也さん(ISEP所長)

ゲスト:オーストラリアFoEのジム・グリーンさん

コーディネーター:尾形慶子(緑の党共同代表)

    ↑

私もリアルタイムで参加したイベントですが、

とてもコンパクトにわかりやすく原発事故とその後の影響、

そして未来への展望が、世界に向けて発信されていました。



++ ++ ++ ++

 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

++ ++ ++ ++



♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

メールマガジン「7世代に思いをはせて」(無料)の登録はこちら↓

https://www.mag2.com/m/0000273399.html 


『花と爆弾ーもう、戦争の暴力はやめようよ』p.38
挿絵:小橋かおる