「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」
ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言
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8月24日、処理水という名の放射性汚染水の放出が、
福島第一原発の沖合1キロの地点から始まりました。
30年続くと言われる太平洋への放出の開始です。
ふと、10年前に読んだ本を手にとりました。
『核の難民~ビキニ水爆実験「除染」後の現実』 佐々木英基著 NHK出版 2013年刊
1954年のビキニ水爆実験の時、風下にあたってしまった
ロンゲラップ島の住民の方々の60年におよぶ苦悩のレポートです。
「3年後の1957年、アメリカは『ロンゲラップ島は安全に住むことができる』と宣言します。
そして、住民はアメリカによってロンゲラップ島へと戻されました。
しかし、『安全』というのは『嘘』でした。
ロンゲラップ島では、がんやその他のたくさんの病気が発生しました。
女たちは死産、あるいは『怪物』のような姿の子どもを産みました。
そして、男たちはそれまでなかったようながんを発症しました。恐るべき時代でした。
それでもアメリカは『安全だ』と言い続けました。
同時に、汚染された食物を、そうとは知らずに食べている住民を検査し、
放射能の影響の研究をしました。
ロンゲラップ島の住民は、アメリカの『嘘』に耐えることはできませんでした。
そして、1985年、住民たちは別の島へと移住し、こんにちに至っています。」p.18
改めて、この書籍を読むと、
日本政府が、福島県を始め、放射能汚染された土地の人々、
日本の人々に行うさまざまな政策が、
そっくりそのまま60年前からロンゲラップ島で繰り広げられていたことに、驚愕します。
多くの方にご一読いただき、
その警告をしっかり受け止めてもらいたいと思いました。
この書籍を思い出させてくれたニュースをリンクします。
↓
■処理水放出、太平洋島しょ国が怒り 背景に核や戦争、大国の犠牲になってきた歴史
東京新聞 2023年8月24日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/272113
「ロンゲラップ島民は米国の安全宣言でいったん帰島したが、
がんや甲状腺異常などの健康障害が相次ぎ、85年に再び島を離れた。」
「米国の健康調査は続き、身長が伸びないなどの成長不全や
白血病、不妊や流産が増えたと言われる。」
= 追記 =
今週は、アマゾンプライムで「MINAMATA」を視聴。
チッソの社長の言い分、考え方、やり方が、
今の汚染水放流の東電や政府の言い分と重なって見えました。
彼らは、嘘をつく。それも平気な顔をして。
この水俣の排水装置は、今のALPS(多核種除去設備)ではないでしょうか?
■水俣病「偽りの幕引き」60年 排水装置に機能なく…患者の思い
西日本新聞 2019/12/18 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/569105/
水俣病の原因が有機水銀だと判明する前に発注された装置は、廃水に含まれる固形物を凝集・沈殿させ、水を透明化することが主目的。有機水銀を処理できないことは、実は試運転段階で分かっていた。にもかかわらず完成式典で、チッソ社長は「水銀が除去された」と称する水を飲むパフォーマンスまで演じた。
「家族がまともな生活をできるだけの補償もせず、効果もないまやかしの装置をつくる現場で働かせて…。何を先にせなんか、考えてほしかった」
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++ 大切な警告を伝えてくれる動画です ++
水と同じように動き、体内、細胞、DNAに入ってきて、
最終的にはヘリウムに変わってしまいDNAを破壊するトリチウムの危険性について。
動画の12分ごろから、説明されています。
■トリチウムの人体への影響を軽くみてはならない
河田昌東 ・分子生物学者
https://www.videonews.com/interviews/20210417_kawata
トリチウムだけの問題ではない福島第一原発からの放射性汚染水ですが、
トリチウムだけとっても、大きな問題があることを警告する英国専門家の動画を見直しました。
↓
■汚染水海洋放出反対メッセージ
ティム・ディアー=ジョーンズ氏 海洋汚染研究者 英国
https://www.youtube.com/watch?v=hisW0esQR0Q
・「トリチウムは影響ない」というのは原子力産業が1950年代にたてた仮説にすぎず、90年代以降の研究によってそれは覆されている。すなわち、生体濃縮して、魚介類を摂取することによって、経口被ばくすることが、研究によって証明されている。
・海から16キロ内陸までもトリチウムを含むエアロゾルは到達するので、農地などが汚染され経口被ばくする。また、その空気を吸うことによっても吸入被ばくする。
最後の「本州(太平洋)沿岸の人々は、原子力産業の欲望のために、
犠牲にされる可能性が高いと思われます」との警告。
しっかり受け止めなければならないと思います。
++ とても明快な声明です ++
■原子力市民委員会 緊急声明
「 関係者との合意を無視した海洋放出決定は最悪の選択である 」
http://www.ccnejapan.com/?p=14185
++ 今週の気になるニュース ++
まずは朗報☆
■原発汚染水放出を禁止 米NY州で法案成立 「住民が企業に勝った」
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2023-08-21/2023082107_01_0.html
「米東部ニューヨーク州のホークル知事は18日、閉鎖された原子力発電所から放射性物質を含む汚染水をハドソン川に放出することを禁止する法案に署名し、同法案は成立しました。」
↑
ニューヨーク州では、住民の訴えにより、放射性汚染水放出を禁止する法律が成立。
日本も民主主義なら、可能なはずです。
日本でも、放射性汚染水放出を止めるために、市民が動きだしました!応援します!
↓
■放出差し止め求め来月提訴へ 福島、漁業関係者ら100人以上―処理水
時事通信 2023年08月23日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023082300875
不安なニュースも・・・
↓
■福島の水産物、食べて応援を 兵庫県庁内の飲食店でメニュー提供へ
10月の農林漁業祭で出展も
神戸新聞NEXT 2023/8/24
https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202308/0016732607.shtml
↑
兵庫県の「さわやか提案箱」に、拙速な判断だから再考するように提案しました。
また、返答がきたら、詳しくご紹介します。
「拙速」の理由のひとつ
↓
■スズキから自主基準超えるセシウム検出、出荷自粛へ 福島・いわき
朝日新聞 2023年2月8日
https://www.asahi.com/articles/ASR2773HYR27UGTB00P.html
「昨年1月にクロソイから1373ベクレルが検出され、・・」
++ イベント紹介 ++
いよいよ明日です♪
☆世界から見たフクイチ処理汚染水問題 Vol. 3@zoom茶話会
〜 太平洋は放射性汚染水の産廃処理場ではない! ~
日 時:2023年8月27日(日) 午前10:00~12:00
会 場:zoom (完全予約制です。下記メールアドレスより当日2時間前までにお申し込みください。)
参加費:無料(カンパ歓迎)
講 師: Kevin Kamps(ケヴィン・キャンプス)さん (日英通訳あり)
アメリカのNGO 団体Beyond Nuclearの放射性廃棄物の専門家のケヴィンさんにお話をうかがいます。
■申し込み 8月27日8:00締め切り
sayogenkobe-staff★mlist.ne.jp(★を@に)
エラーになる場合は:nonukekobe311★gmail.com(★を@に)
(上記メールアドレスより申し込まれた方には、zoomのURLなどを返信します。転送転載はお控えください。)
主 催:さよなら原発神戸アクション
詳細:https://sayogenkobe.blog.fc2.com/blog-entry-256.html
☆花と爆弾・チャリティートーク会
PFAS~永遠の化学物質~汚染から見えてくるアメリカ・日本・地位協定
日時: 2023年9月10日(日) 14:00~16:30 (開場 13:30)
会場: 中央区文化センター 1103 + 1104 会議室
JR・阪急・阪神三宮駅から徒歩6分 神戸市役所西側
https://www.kobe-bunka.jp/facilities/chuo/
★参加には、1000円の募金をお願いします(若者、お子さんは、お気持ちで)
世界で規制が進む「永遠の化学物質」PFAS。近年、沖縄を始め、日本各地の米軍基地周辺での地下水汚染、水道水への混入が明らかとなり、健康被害への不安が高まりつつあります。米軍基地のない関西でも、淀川、明石川などの汚染により水道水へのPFASの混入が確認されており、その汚染源の特定が急がれます。
今夏アメリカでのPFAS汚染の実態を追う取材に同行され、今秋はPFASに深い関心のある米市民と共に、全国スピーキングツアーのコーディネートもされているレイチェル・クラークさんに、アメリカでのPFAS問題の最新事情をお聞きし、日本の私たちが参考にできること、また、私たちの環境と健康を守るために、日米市民が協力できることは何かを考えます。
お話:レイチェル・クラークさん
問い合わせ: 小橋かおる kaorukobashi@hotmail.com
主催:
「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」https://hanabaku.blogspot.com/
イベント詳細:https://whatsnew-on-flowersandbombs.blogspot.com/2023/08/pfas.html
☆ワタシのミライ9.18ひょうご
原発・石炭よりも省エネ・再エネがいいよね
~「ワタシのミライ9.18ひょうご」は
再エネ100%と公正な社会をめざす新しいムーブメント「ワタシのミライ」が呼びかける
2023.9.18全国一斉気候アクション、FFF(フライデーズ・フォー・フューチャー)が
世界に呼びかける Global Climate Strike に兵庫県から連携します。~
9月18日当日はもちろん、他にもいろいろなアクションが企画されていますので、
ぜひアクセスしてください。↓
https://sites.google.com/view/watashinomirai-hyogo/
++ 英語のブログを更新しました ++
戦場に渇く児に似て砂浜に
震えるクラゲを海へとかえす
20年前に書いた短歌。クラゲも子どもも、砂浜や戦場ではなく、
いるべきところに返したいとの思いをこめて。
明日には「処理水」という名の放射性汚染水の放流が始まると聞き、
放射性物質は海ではなく、厳重管理のできるところにあるべきとの思いも書きました。
"Put him back where he should be"
https://tankaagainstwar.blogspot.com/2023/08/
++ 11年前のブログ紹介 ++
「処理水は科学的には安全」と繰り返すテレビを見ていて、思い出しました。
↓
■ Words for Peace: 原発神話とテレビ
http://flowersandbombs.blogspot.com/2012_02_01_archive.html
「マスメディア、学会、メーカー、官僚が、このような世論操作を私たちの税金を使って検討していたのです。そして、大スポンサーとしてテレビを牛耳っていた電力会社の資金源は、もちろん私たちが払う電気代。自分たちのおカネで、自分たちを洗脳させ、国土を放射能で汚染させたかと思うと、ほんとうに無念でなりません。」
↑
2012年に書いたものです。
今も同じように洗脳されているかと思うと、11年越しに無念でなりません。
++ ++ ++ ++
素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ
ナバホ族の格言
++ ++ ++ ++
♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪
♪♪ 発行者プロフィール ♪♪
小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。
2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。
2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。
さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。
できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。
「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ ←2020年5月より新しくなりました
ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com
ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/
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https://www.mag2.com/m/0000273399.html
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『核の難民~ビキニ水爆実験「除染」後の現実』 佐々木英基著 NHK出版 2013年刊 |