2024年5月11日土曜日

【第813号】人間じゃない扱いをされたのかな

「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言 

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今週は、ほんとうに悔しい思いを、僭越ながら共感しました。


■「悔しい 人間じゃない扱いをされたのかな」発言制止された参加者の涙 

水俣病患者らとの懇談会でマイクの音が絞られる

RKK熊本放送2024/5/8

https://news.yahoo.co.jp/articles/a5ea3deea70a3cba2ba8e9e3c6c2c5d58ace492d


悔しさの度合いは、この水俣病患者さんたち比べるとずっと軽いとは思いますが、

私も、環境省や原子力規制委員会などに問い合わせを続けていると、

ほんとうに人間扱いされていないというか、

どんな目に遭わされても文句も言えない「たぬき」扱いをされている気がしてました。


そして、

2022年の国連「国内避難民の人権に関する特別報告者」

セシリア・ヒメネス=ダマリーさんの訪日調査終了後の記者会見を思い出しました。

(国内避難民とは、この場合、福島原発事故による避難者の方たちのことです。)


その会見で、国連特別報告者のセシリアさんが、

何度も何度も、

国内避難民自身が、決定のプロセスに参加をすることの重要性を述べられているのを聞き、

日本に欠けているものは、そのような当事者の参加だと気がついたのです。


決定のプロセスから排除されることによって

多くの人があきらめ、泣き寝入り・・・

すなわち人権が損なわれている事態が、

見過ごされ、ないものにされ、

社会を息苦しく、生きにくく、いびつなものにしているのだと。


国内避難民の権利だけでなく人権について、社会のあり方について、

とても考えさせられる会見でした。


人間として扱われること、すなわちきちんと対話の場があること、

決定のプロセスに参加できること・・・

それが人権なんだということを

この悔しさから改めて実感しました。



= 関連サイト =

会見の動画など、詳細は、下記ブログをご覧ください。

                ↑

■「7世代に思いをはせて」2022年10月8日

【第730号】それぞれの実情と決定のプロセス

https://nanasedai.blogspot.com/2022/10/730.html


2023年6月に国連人権理事会に提出された報告書全文訳はこちらからご覧ください。

              ↓

■国内避難民の人権に関するダマリー国連特別報告者による訪日調査報告書(2023)

https://www.hurights.or.jp/archives/investigation-report-2023/

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++ 今週の気になるニュース  ++


PFAS問題も、私たちが「人間じゃない扱いをされている」人権問題です。

                ↓

■「日米関係強化」の虚しさ 米軍基地のPFAS汚染は深刻だ 高村薫【サンデー時評】『サンデー毎日』2024年5月5・12日合併号

https://jcp-ryunt.seesaa.net/article/503275198.html

「ドイツの米軍基地では米軍が自ら基地周辺のPFAS汚染を調査、浄化作業を行っているほか、ベルギーや韓国の基地でも米軍は汚染調査を自ら行っている。

これに対して、日本の汚染はなぜ放置されるのか。日米地位協定以前に、日本の住民は米軍にとって人間の数に入っていないということなのか。この露骨な日本人差別を行っているのは米軍と米政府であり、それを追認しているのが日本政府である。

米軍基地をかかえる自治体がどんなに基地への立ち入り調査を要望しても、日本政府は日米地位協定を理由に動かない。米軍由来のPFAS汚染は地位協定以前の人権問題であり、現に米国内での米軍の対応を見れば、米軍には在日米軍基地周辺の環境問題を無視する正当な理由はないはずだ。また、ドイツやベルギー、韓国で行っていることが、日本で行えない理由もない。」



■原発の容量3倍「実現不可能」 有志国目標、1000基新設必要

共同通信 2024/5/5

https://news.yahoo.co.jp/articles/2368aec0fb118b56c03863c249d1f6cbcd8c873c

「世界の原発建設は先進国を中心に停滞が続いており、責任者でエネルギーコンサルタントのマイクル・シュナイダー氏は「空虚な約束は、世界の原子力産業の先行きに関する誤解を拡大させるだけだ」と指摘している。」

      ↑

空虚な約束に、これまでもどれだけ私たちの貴重な税金が注がれてきたことか。

国民のためでも、国益のためでもなく、既得権益集団のための原発だと私は思っています。

また、私たちの税金を勝手に、そして事故が起きれば被ばくさせられる私たちを無視して、

進められる原発政策は、私たちが「人間じゃない扱いをされている」証拠でしょう。




++ イベント紹介 ++


☆PFASを暴いた弁護士を描く・映画「ダーク・ウォーターズ」上映会

日時:2024年5月25日(土)

映画「ダーク・ウォーターズ」 

第1回上映11:30~ 第2回上映15:15~、第3回上映 18:00~

*小泉昭夫京大名誉教授講演「PFASって何?-私たちの周りの汚染-」

 14:00~15:00(映画を鑑賞された方は無料)

会場:神戸朝日ホール(大丸神戸店から東へ50m)にて。

一般1700円、シニア・障がい者・学生1300円

主催:神戸映画サークル協議会

●映画「ダーク・ウォーターズ」

予告編 https://www.youtube.com/watch?v=xW-hU3xmLPc

公式ホームページ https://dw-movie.jp/



++ ブログを更新しました ++


PFAS(ピーファス)の一種、PFOA(ピーフォア)って、ご存じですか?

「はあ?」「アルファベットで言われてもなぁ。」

「なんか、聞いたころあるかも、米軍基地周辺の問題?」

私も昨年(2023年)の4月までは、そんな感じでとらえていました。4月10日にNHKの『クローズアップ現代』で放送された~追跡“PFAS汚染” 暮らしに迫る化学物質~を見るまでは。続きは、こちらをご覧ください。

            ↓

■PFOA(発がん性物質)ラプソディな1年でした

Words for Peace 2024/5/4

https://flowersandbombs.blogspot.com/2024/05/



      

++ 英語のブログを更新しました ++


反戦の声風船に結びつけ

ホワイトハウスを覆ってしまえ

https://tankaagainstwar.blogspot.com/2024/05/


世界中から大学を中心にから上がる、

イスラエルによるガザの子どもたちの「虐殺」を止める声に拙歌を捧げます。



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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言 

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪




♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/ 

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: http://flowersandbombs.blogspot.com

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

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https://www.mag2.com/m/0000273399.html


 

国内避難民の人権に関するダマリー国連特別報告者による
訪日調査報告書(2023)が冊子になりました