2025年8月16日土曜日

【第879号】彼らにとって心地よい物語

 「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」

ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言

                                         

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考えとは、それが事実であれば持続する。

また、残念ながら、それが真実でなくても、心地よいものであれば持続する。

 

誰の言葉だと思いますか?

アメリカの核問題研究者のウォード・ウィルソン氏。

その「考え」とは、「原爆が戦争終結を早めた」との考えで、

原爆は日米双方に心地よい物語だった。」とのこと。

 

なぜそれが日米双方に心地よいのか?

その説明を、田井中雅人著『核に縛られる日本』より引用します。

 

ウィルソン氏は、当時の天皇周辺の立場に立って考えている。国を悲惨な戦争に導き、経済は破綻。都市の8割は米軍の戦略爆撃で焼かれた。日本軍は非難され、次々と敗北を喫した。食糧不足に陥りつつある。戦争は大惨事であり、さらに悪いことには、事態がどれほど悪いかについて国民に嘘をついてきた。降伏の知らせに国民はショックを受けるだろう。大失敗を認めるのか。それとも、誰もが予測しなかった敵の素晴らしい科学的成果による損害を非難するのか。敗戦を原爆のせいにして、すべての失敗や判断の誤りを隠してしまえば、責任の負担や軍人への追求も不要だ。pp.106-107

 

 

米国においては、89日のソ連の参戦ではなく2発の原爆が戦争を終わらせたことにしてこそ、国民にも秘密の内に20億ドルを費やしたマンハッタン計画が無駄ではなかったと主張できる、という日米双方にとっての心地よい物語。

 

 

「物語に長けたものが世界を制する」とホピ族の格言にあります。

私たちは「彼らの物語」ではなく、キノコ雲の下の、焼夷弾の火の海の、

私たちとりひとりの物語を根気強く紡いでいかなくてはならないと思います。

今また、「彼らにとって心地よい物語」に殺されないために。

 

以上は、2018年に書いたブログから、

今の思いにそって編集しました。

■彼らに心地よい物語

Words for Peace 2018/8/15

https://flowersandbombs.blogspot.com/2018/08/

 

 

昨日は、8月15日で「終戦の日」と日本では言われています。

ただ、世界一般的には、第二次世界大戦の終戦は、9月2日。

日本が降伏文書に調印した日です。

 

この9月2日がほとんど日本で話題にならず、

8月15日を「終戦」とするのも、

日本が降伏し敗戦したことをごまかすための

彼らの物語であったのかと疑う

2025年の8月です。

 

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++ 今週の気になるニュース  ++

 

PFASも放射性物質も、「健康被害は報告されていない」

「人体に影響はないほど微量」など「彼らに心地のよい物語」に惑わされないように。

 

■東神戸病院が「PFAS相談外来」を設置

25人中14人がアメリカの基準値超え、西脇市の水道水

読売新聞 2025/8/12

https://news.yahoo.co.jp/articles/8e99a86d884a5b7165d0fa330653472fc120e32a

 

■沖縄県がPFAS健康影響対策検討委員会の立ち上げへ

沖縄テレビ放送 2025/8/14

https://news.yahoo.co.jp/articles/bfe1ff5d0c30083e4dd20f643d9b1dfcc09498dd

 

 

除染土という名の放射性汚染土です。

本来なら一か所に厳重保管されなければならないほどの放射線を出しています。

それをばらまくことを「理解せよ」とは?

  ↓

■始まる除染土再生利用、埋め立て・盛り土が候補 課題は地元理解

日本経済新聞 2025/8/12

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC318290R30C25A7000000/

 

PFASも核も、国民と国土を犠牲にして、

誰が得をしようとしているのか?

 

 

 

++ イベント紹介 ++

 

☆市民映画劇場20258月例会

『リッチランド』(2023/93/アメリカ)

2次世界大戦下のアメリカ、マンハッタン計画のもとで生まれた町の知られざる歴史と現在を描いたドキュメンタリー。

日時:2025823日(土)3回上映 11:30- / 14:30- / 18:00-

場所: 神戸朝日ホール 神戸市中央区浪花町59番地(大丸神戸店より東へ50m

【当日料金】

一般:1700/シニア・障がい者・大学生以下:1300/会員:1200

【前売料金】

一般予約:1300/会員:1100

主催:神戸映画サークル協議会 https://kobe-eisa.com/

 

 

☆ドキュメンタリー映画

『ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう』

https://unai-pfas.jp/

東京・ポレポレ東中野816日をはじめ、全国で順次公開!

神戸では、元町映画館で830日より上映です。

https://www.motoei.com/

PFASという見えない闇に立ち向かう世界の女性たちを知ってください。

 

 

☆学習会「PFAS汚染の現状を知ろう」

講師:丸尾まき兵庫県議会議員

日時:202596日(土)10:0012:00

会場:神戸市立中央区文化センター 11031104

参加費:200円(中学生以上)80名先着

主催:生活クラブ生活協同組合都市生活

お申し込みはこちらから:https://hyogo.seikatsuclub.coop/news/detail.html?nid=1000026731

   ↑

私は電話で申し込みました♪

 

 

☆国内人権機関をつくろう!市民集会 in KOBE

国内人権機関を日本でもつくろう

日時 2025年9月13(土)13時~1645分 (開場1230分)

会場 のじぎく会館 大ホール 神戸市中央区山本通4-22-15

   https://www.hyogo-jinken.or.jp/nojigiku/access

参加費 500

 

話し合いでは解決できない、裁判に訴えるのはハードルが高い…

人権侵害を受けた被害者は泣き寝入りするしかないの?

ヘイトスピーチ、いじめ、パワハラ、冤罪など、日本では人権侵害を受けて苦しんで

いる人がたくさんいます。現在ほとんどの国で、世界人権宣言や人権諸基準を効果的

に実施するための組織(国内人権機関)が設けられています。しかし、日本にはいま

だ設置されていません。

 

人権をまもるしくみをつくろう 話そう 考えよう

~日本の人権を世界標準に~

第1部 講演

「国内人権機関について知ろう!」

講師 藤原精吾さん(日弁連国内人権機関実現委員会副委員長)

第2部 グループワーク

国内人権機関について話そう!考えよう!

 

問合せ:ja4hr@gmail.com

主催 国内人権機関をつくろう!市民集会 in KOBE 実行委員会

詳細:https://www.facebook.com/events/1307177251408302/

申し込み:https://forms.gle/XgsG3jmPWRXaN9zT7

     ↑

予約制ではありませんが、参加者の関心に沿って第2部の構成を考えますので、

よろしければ、申し込みフォームよりご連絡ください。

 

 

 

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 素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ

                       ナバホ族の格言

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♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪

 

 

 

♪♪ 発行者プロフィール ♪♪

小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。

2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。

2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。

さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。

できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。

「花と爆弾」HPhttps://hanabaku.blogspot.com/

ブログ「花と爆弾」Words for Peace: https://flowersandbombs.blogspot.com/

ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/

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