「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」
ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言
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今週は、ある機会があって
来日したフランス人カップルに2日ほど同行しました。
夜、ビールを飲みながら、いろいろ話しているうちに、
水道事業の話になり、
そう言えば、フランスは水道の民営化が問題になっていたことを思い出し、
民営化はどうなったかを尋ねたところ、
「一度民営化されたところも、また公営になってきている。
水は健康に直結する問題だから、
政府から独立した監視機関があって、しっかり管理されている」との返事。
すごいなぁと思いながら、「PFASについては?」と聞くと、
「PFASは新しい問題だからなぁ。これから。」との返事。
そう、新しく認識され始めた問題であるPFAS。
「フランスでは、来年から新しい規制が始まる記事を読みましたよ。
うらやましい~~~。」と私。
私がうらやましく思った記事をご紹介しましょう。
https://reporterre.net/Victoire-des-Ecologistes-les-deputes-interdisent-les-PFAS
上記のフランス語の記事によると、
「飲料水の健康管理にPFASを含めること、 PFASを 環境に排出した可能性のあるすべての場所を毎年マッピングすること、そして飲料水の浄化のための資金調達のための省庁間行動計画を実施することが義務付けられています。
これらの資金は、 PFASの産業排水に対する課税によって賄われます。」
日本語で報道されていないか調べたところ下記の記事に、以下のように説明されていました。
■2026年1月1日からフランスでPFAS含有の化粧品、衣類などの製造、輸出入、市場投入を禁止
JETRO 2025/3/6
https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/03/3a703ccc382b5d4f.html
「フランスは独自の規制として、2026年1月1日から有機フッ素化合物(PFAS)を含む特定の製品の製造、輸出入、市場投入を禁止する。「PFASに関するリスクから国民を保護することを目的とする法律」として2月28日に公布した。(中略)
政府は1年以内に、飲料用水のPFAS除染に向けた資金調達のための省庁間行動計画を策定する。年間100グラム超のPFASを排出する企業には「汚染者負担の原則」を適用し、100グラムごとの排出量に対し、100ユーロの拠出金を課す。」
「健康に直結する問題だから」と繰り返すフランス人。
日本では、どうしてこの健康に直結する問題に迅速に対応できないのか?
何が原因なのだろう???と、
ふたりで首を傾げ、ビールを飲みつづけました。
最後に、同じダイキン工業が関わる日本とフランスのPFAS汚染についての記事です。
■大阪・摂津のダイキン工業周辺の住民が健康調査や汚染対策を求め、
全国初の「公害調停」申し立てへ
SlowNews 2025/10/3 https://slownews.com/n/n8a785c76d23c
「(ダイキンが)PFOAの代わりに使ってきた代替物質のPFHxAの汚染も広がっている。この物質は、すでに製造・使用が禁止されたPFHxSと同じ6つの炭素からなるものの、国内では規制の対象になっていない。EUではすでに規制対象となっており、ダイキンがフランスにもつ工場でも2026年の使用禁止が決まっている。工場周辺の住民たちが声を上げ、環境当局が動いたためだ。
じつは、淀川製作所周辺ではPFHxAによる汚染は15年以上前から確認されていた。」
フランスのダイキンが使用禁止にするPFHxAは、
淀川では何の規制もなく放出されています。
変えるには、私たち住民の声が必要です。
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++ 今週の気になるニュース ++
■神戸・西区の簡易水道で目標値超えるPFAS検出
住民に注意喚起、応急の給水拠点設置
神戸新聞 2025/10/1
https://news.yahoo.co.jp/articles/d82f1eb5d70bf3b37e28e7c50e26e8c8f63d6b06
「市水道局によると、田井簡易水道は約320世帯の約千人が利用し、住民でつくる組合が運営。国の要請を受けて7月に同局が調査し、2カ所で68ナノグラムと69ナノグラムを検出した。(中略)
また給水エリアの市立神出小では、市教育委員会が給食室や冷水機などに浄水器を取り付けて濃度を低減し、保護者には水筒を持参するよう呼びかけた。」
この問題について、10月3日の神戸市議会で、香川しんじ市議(西区選出)が、
「神出小学校だけでも、PFAS値の低い神戸市の水道水に早急に変えられないか」と質問されていましたが、当局は「簡易水道事業者が決めること」のような答弁でした。
現在、日本のPFAS暫定目標値は50ng/Lと緩いものですが(アメリカでは、PFOSとPFOAそれぞれ4ng/L)、それさえも超えるPFAS値の水が小学校に供給されていても、「事業者が・・・」
水は健康に直結する問題なのに・・・。
++ イベント紹介 ++
「人々の健康や権利よりも利益を優先する企業を許さない!」
そのようなビジネスモデルと社会を構築するために、パブコメ(意見募集)に
意見を出しませんか?
☆「ビジネスと人権」に関する行動計画改定版の原案についての意見募集
意見募集期間 2025年10月1日(水曜日)~10月30日(木曜日)
意見の提出先・提出方法
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=350000222&Mode=0
詳細 2025年10月1日 外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/hr_ha/pagew_000001_02009.html
具体的にもっと知りたいという方は、
ぜひ、こちらのオンライン・イベントに参加してください。
私も申し込みました♪
↓
☆日本における人権デューディリジェンスの推進
日本の「ビジネスと人権に関する国別行動(NAP)」改訂に向けた対話と提言
【日時】2025年10月10日(金)18:00〜19:10(日本時間)
【開催方法】Zoomによるオンライン開催
【言語】日本語/英語(同時通訳あり)
【参加費】無料
【お申込み】https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_eMBk_96mTnm_mKJTfVQDTQ
【問い合わせ】info_bhr@hrn.or.jp
【主催】認定NPO法人 ヒューマンライツ・ナウ
【詳細】https://hrn.or.jp/news/28300/
こちらは、私の主催です♪ぜひ
↓
☆ベテランズフォーピース講演会@KOBE
神戸とシアトル、そしてガザ
フレンドリー&ピースフル
しなやかに強く、つながるために
日時:2025年10月30日(木)18:30~20:30(18:00開場)
会場:神戸市立中央区文化センター1001&1002号室(先着100名)
アクセス:https://www.kobe-bunka.jp/facilities/chuo/
参加費:1000円(25才以下無料)
登壇者予定者と講演内容
〇ケム・ハンター: 核なき港を望む姉妹都市 シアトルと神戸のつながり
スタンフォード大学。ベトナム戦争に2度従軍した後、シアトル消防局消防士、弁護士、ワシントン州インデックス市の市議会議員、市長と多彩な経歴を持つ。ベテランズフォーピースのシアトル支部理事。
〇ジョイ・メツラー: ガザと良心的不服従
2023
年に米空軍士官学校を卒業し、良心的不服従者として空軍を退役。
ガザで繰り広げられる残虐行為への米国による資金援助と支援を理由に、米国の加害行為に加担し続けることを拒否。
〇形川健一(なりかわけんいち):自衛隊のリアル
大阪出身。高校卒業後27年間海上自衛隊に勤務。2012年アフリカ派遣を機に自衛隊と日本に疑問を感じ2014年依願退職。現在、広島県三次市で自然農家・百姓見習い。VFPジャパン共同代表
〇通訳&コーディネーター:レイチェル・クラーク
主催:2025ベテランズフォーピース・スピーキングツアー@KOBE
詳細:https://whatsnew-on-flowersandbombs.blogspot.com/
問い合わせ:kaorukobashi@hotmail.com (小橋)
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素晴らしい夢をみて、それを行動に移せ
ナバホ族の格言
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♪♪ 発行者プロフィール ♪♪
小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。
2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援を続けています。
2011年からは福島の子どもたちの健康を守る活動も支援させてもらっています。
さよなら原発神戸アクションの共同世話人も努めています。
できることをコツコツ、じわじわ続けたいと思います。
「花と爆弾」HP:https://hanabaku.blogspot.com/
ブログ「花と爆弾」Words for Peace: https://flowersandbombs.blogspot.com/
ブログ「7世代に思いをはせて」https://nanasedai.blogspot.com/
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